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金沢医科大学医学部 総合型選抜(AO入試)完全ガイド|倍率・出願資格・自己推薦書・面接を徹底解説

金沢医科大学医学部 総合型選抜(AO入試)完全ガイド|倍率・出願資格・自己推薦書・面接を徹底解説
はじめに

金沢医科大学の総合型選抜について調べ始めた保護者さまの多くが、出願資格の欄で手を止めます。
そこにあるのは、専願という言葉です。
合格した場合には入学を確約しなければならず、一般選抜の前の練習にはなり得ません。
受けやすさを強調する情報がある一方で、2026年度入試では志願者302名に対し、最終合格者は16名という結果でした。
この板挟みのなかで決断に迷うのは、断片的な情報が食い違っているからです。

そこで今回は、大学が公表している令和9年度入学者選抜要項に基づき、必要な情報を整理しました。
入試概要と出願資格、倍率と選抜の流れ、試験科目、自己推薦書、面接、そして学費と納入スケジュールまでを扱います。
出願期限までに、お子さまにとって本当に価値のある挑戦なのかを見極める判断材料として、ご活用ください。

【執筆・監修】 医学部受験の専門家 妻鹿潤
・16年以上1500名以上の指導実績あり
・個別指導塾の経営・運営でお子様の性質・学力を深く観る指導スタイル
・yahooやSmartNews、NewsPicksなどメディア向け記事も多数執筆・掲載中

志願者302名に対し最終合格16名|金沢医科大学の総合型選抜が「受験機会を増やす入試」ではない理由

金沢医科大学の総合型選抜へ出願するかどうかを迷ったとき、まずはご家庭で次の5つの項目を確認してみましょう。
一つでも「いいえ」がある場合は、出願そのものを慎重に再検討する必要があります。

  •  合格したら必ず入学すると決められますか。
  •  12月中旬に約1,200万円を一括で支払う資金計画ができていますか。
  •  卒業後5年間、大学が定める病院で臨床研修を受けることに同意できますか。
  •  他大学の地域枠奨学金などを受給していない、と言えますか。
  •  お子さまの年齢は令和8年4月1日時点で25歳以下ですか。

この入試は、周囲から勧められるような受験のチャンスを増やすための練習という位置づけとは大きく異なります。
入学者選抜要項には「総合型選抜は専願です。
合格者は入学を辞退できません」と明記されており、合格した場合に他大学へ進学することはできません。 2026年度入試における具体的な選考結果は以下の通りです。

2026年度 金沢医科大学 総合型選抜入試結果
項目 人数
募集人員 15名
第1次志願者数 302名
第1次合格者数 60名
最終合格者数 16名

この結果から分かるとおり、選考は厳しい二段構造となっています。
第1次選抜でまず60名に絞られ、そこから最終合格を勝ち取れるのは16名だけです。

合格後にご家庭が直面する大きな現実が、学納金の一括納入スケジュールではないでしょうか。
総合型選抜では、初年度学納金である1,100万円を12月17日午後3時までに一括納入するよう、期限が定められています。
これとは別に、委託徴収金として104万3,000円が必要となります。
一度納入した入学金および授業料等は返還されないため、慎重な意思決定が欠かせません。
一般選抜(前期)の合格者を対象とする「初年度450万円が免除される特待生制度」も、総合型選抜の合格者は対象外となります。
不合格だった場合に、自分の得点や順位を知る「成績開示制度」も総合型選抜には用意されていません。そのため、万が一の結果となった場合に、どこで失点したのかを振り返って翌年に活かすことが難しいという側面も存在します。

卒業後には、金沢医科大学病院、金沢医科大学氷見市民病院、または大学が指定する臨床研修指定病院のいずれかで、5年間の臨床研修を行うことになります。
これを保護者も同意のうえで確約することが、出願の条件です。
条件は決して軽くありません。 ただ、資金計画と卒業後のキャリアに納得できるご家庭にとっては、一般選抜を待たずに合格を目指せる入試でもあります。 判断の材料は、次章以降で順に見ていきましょう。

入試概要と5つの選抜区分|2027年度から変わった点

金沢医科大学の令和9年度入学者選抜要項において、最初に見極めるべき重要なポイントは選抜区分の再編です。
令和9年度入試から入試の構造が大きく変わり、昨年度までの情報とは内容が変わっています。
具体的には、これまで学校推薦型選抜の中に組み込まれていた指定地域枠が、総合型選抜の指定地域区分へと移されました。
この変更により、現在金沢医科大学が実施している主要な選抜区分は以下の5つに整理されます。

2027年度 金沢医科大学医学部 主要選抜区分一覧
選抜区分 募集人員 出願要件の主な特徴
総合型選抜(AO入試) 15名 25歳以下を対象とした専願制で、指定病院での5年間の研修を確約します(※1)
総合型選抜(卒業生子女入試) 本要項には記載なし 金沢医科大学医学部卒業生の子女を対象とした専願制です(※1、※2)
総合型選抜(指定地域) 1名 富山県氷見市長の推薦を受けた者を対象とした、修学資金貸与を伴う区分です(※1、※3)
学校推薦型選抜(指定校) 本要項には記載なし 大学が指定する一部の高校からの推薦が必要な区分です(※4)
一般選抜(前期・後期) 前期72名・後期10名 一般学力選抜で、前期の成績上位者を対象とした特待生制度があります(※1)

※1 出典:令和9年度入学者選抜要項

※2 2026年度実績は8名

※3 募集人員、年齢要件(19歳以下)等は外部情報。指定修学資金の貸与を伴います

※4 2026年度の指定校・指定地域合計実績は5名

これらの中で、この記事のテーマである総合型選抜(AO入試)は、出願できる条件が最も緩やかな区分です。
居住地や出身高校の制限がなく、浪人生や社会人でも出願できます。

一方、同じ総合型選抜に属する他の区分には、注意しておきたい条件があります。
卒業生子女入試は、医学部を卒業した医師の子女を対象とした枠です。
過去にはAO入試より長い勤務期間が設けられていました。
令和9年度の条件については、別途公表される募集要項をお待ちください。

また、令和9年度入試から総合型選抜に移行した指定地域枠は、富山県氷見市長からの推薦を受けた者が対象となります。
この指定地域枠では修学資金の貸与が受けられますが、これは返還不要の奨学金ではありません。
卒業後に一定の勤務要件を満たすことで初めて返還が免除される貸与金です。
確約の重さを十分に理解しておく必要があります。

学校推薦型選抜(指定校)は指定された高校に推薦枠が与えられる制度で、総合型選抜とは制度上の分類が異なります。

ここで、過去に実施されていた一部の選抜区分について、重要な注意点があります。
かつて実施されていた総合型選抜の研究医枠と、新潟県地域枠の2つについては、令和9年度の入学者選抜要項に記載がありません。
現在の実施状況については、最新情報の確認が必要です。
要項に記載がない以上、令和9年度に実施されるとは限りません。
存在しない入試に向けて準備を進めてしまうことのないよう、注意が必要です。
これらの区分を検討されているご家庭は、必ず大学の入学センターへ直接電話で確認することをおすすめします。
ご家庭の状況に合った正しい区分を見極めることが、合格への第一歩となります。

出願資格と必要書類|評定基準はなく、25歳以下なら既卒・社会人も出願できる


金沢医科大学の総合型選抜は、他大学の推薦入試と比較して、出願のハードルが低く感じられるかもしれません。
その理由は、出願資格に評定平均の基準が一切設けられていないためです。
しかし、評定が合否に全く無関係であるわけではありません。
提出された調査書は、第2次選抜の評価対象に含まれるからです。
日頃の学校での努力も、最終的な評価に影響を与える点を理解しておく必要があります。

年齢制限や学歴についても、いくつか確認しておきたい規定があります。
主な項目は以下の通りです。

金沢医科大学 総合型選抜の出願資格と条件
項目 条件内容と詳細
年齢制限 令和8年4月1日現在で25歳以下の者(※1)
学歴要件 高等学校を卒業した者、または令和9年3月卒業見込みの者(※2)
臨床研修の義務 卒業後5年間、大学が定める病院で臨床研修を行います
他制度との重複 他大学の地域枠奨学金など、従事要件がある制度との併用はできません

※1 年齢要件に近い受験生は、必ず最新の募集要項で基準日をご確認ください

※2 外国の学校を卒業した場合は、出願前に事前の資格確認手続きが必要です

評定平均の制限がない一方、卒業後の勤務義務という重い条件が課されています。
金沢医科大学病院、金沢医科大学氷見市民病院、または大学が指定する臨床研修指定病院のいずれかで、5年間の臨床研修を行う必要があります。
これらを保護者も同意のうえで確約しなければなりません。

他大学の地域枠奨学金など、従事要件がある制度に該当する場合は出願できません。
主な必要書類と提出時の注意点をまとめました。

金沢医科大学 総合型選抜の必要書類一覧
書類名 形式・主な特徴と注意点
推薦書 所定の様式で、出願者を熟知する推薦者が1,000字程度で作成します(※3)
履歴書及び活動実績書 出願者本人の自筆による作成が指定されています
英語資格・検定試験の証明書 任意提出ですが、スコアに応じて調査書の評価に加点されます(※4)
入学志願票・誓約書 入学志願票以外の所定用紙は、8月以降にダウンロード可能です

※3 推薦者は出願者本人を熟知する者であれば、近親者でも教員でも構いません

※4 英検、TOEIC、TOEFL、GTECのスコア(4技能)が対象。加点幅は非公表

特に、推薦書は1,000字程度という大きな分量を求められます。
作成には相応の時間がかかります。 依頼が遅れて出願に間に合わない、といった事態を防ぐために、早めの手配が欠かせません。

自筆が必要な「履歴書及び活動実績書」も、直前期の受験生の負担になりやすい書類です。
金沢医科大学の総合型選抜は、他の大学と比べて出願日程が比較的遅いことも大きな特徴です。
出願期間と費用の詳細を整理しました。

金沢医科大学 総合型選抜の出願日程と検定料
項目 日程および金額
ネット出願登録 令和8年11月9日9:00〜11月14日15:00
書類提出期間 令和8年11月9日〜11月14日(消印有効、書留・速達)
入学検定料 60,000円(別途、手数料2,000円が必要です)(※5)

※5 コンビニ・ペイジー払いはさらに事務手数料200円が必要です

多くの大学が9月に出願を開始するなか、11月に出願を設定している点は検討する時間を確保しやすい日程です。
夏以降から受験を検討し始めても、十分に準備が間に合うスケジュールとなっています。

ただ、書類提出の消印有効日とネット登録の締切が同じ日であるため、直前になって焦らないよう注意が必要です。
一度支払った検定料は、手続きが完了しなかった場合でも返還されません。
出願資格は大学ごとに大きく異なり、他制度との兼ね合いまで確認する必要があります。

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倍率と選抜の流れ|302名から60名、そして16名へ

金沢医科大学の総合型選抜を検討するうえで、具体的な倍率や選抜の流れを知ることは極めて重要です。
今回は客観的な入試結果データをもとに、過去の実績を一覧表に整理しました。

過去の総合型選抜等の入試結果実績
区分(年度) 募集人員 第1次志願者 第1次受験者 第1次合格者 最終合格者 志願倍率(参考)
AO入試(2026年度) 15名 302名 300名 60名 16名 20.13
AO入試(2025年度) 15名 282名 281名 61名 15名 18.80
卒業生子女(2026年度) 8名 38名 38名 21名 8名 4.75
卒業生子女(2025年度) 8名 30名 29名 14名 8名 3.75
指定校・地域(2026年度※) 5名 11名 11名 - 4名 2.20
指定校・地域(2025年度※) 5名 13名 13名 - 5名 2.60

※指定校・指定地域は2027年度の再編前の数値です。

※志願倍率(参考)は、第1次志願者数を募集人員で割った参考値です。

出典:河合塾Kei-Net

この実績から、金沢医科大学の選抜が明確な人数基準に沿って運用されていることが分かります。
入学者選抜要項には、第1次選抜合格者は募集人員の4倍程度とする旨が明記されています。
募集人員15名に対して、ちょうど4倍は60名です。
実際の1次合格者数は2026年度が60名、2025年度が61名となっています。
この人数基準が、実際の入試でも記載どおりに運用されていることが確認できます。

段階ごとの通過率を見ると、最初の第1次選抜が最大の関門であることが浮き彫りになります。
2026年度のデータでは、302名の志願者が第1次選抜で60名に絞り込まれており、通過率は約20%です。
一方で、そこから最終合格を勝ち取ったのは16名で、こちらの通過率は約27%となっています。
「総合型選抜だから人物評価が中心で、最初に出願すればなんとかなる」というイメージは、実態と大きく異なります。
実際には、第1次選抜で約5人に1人の枠に残らなければ、面接などの人物評価に進むことすらできません。
この厳しい二段階選抜を理解するために、総合点の配点構造を確認しておきましょう。

金沢医科大学 総合型選抜(AO入試)の配点構造
選抜段階 評価項目 配点 段階計
第1次選抜 基礎学力テスト 200点 200点
第2次選抜 面接(140点)+自己推薦書(60点) 200点 200点
合計 基礎学力テスト+面接+自己推薦書 - 400点

総合400点満点のうち、1次の基礎学力テストだけで半分の200点を占めています。
つまり、1次を突破するための学力対策が合否の要となります。

この基礎学力重視の姿勢は、総合点が並んだ場合の同点者判定ルールにも明確に表れています。
合計点が同点となった場合、大学は以下の優先順位で順位を決定します。

同点時の優先判定順位

  1.  基礎学力テストの得点が高い者
  2.  面接の得点が高い者
  3.  自己推薦書の得点が高い者

最優先されるのが基礎学力の得点であるという事実からも、大学側の意図がはっきりと読み取れます。
なお、金沢医科大学は総合型選抜における合格最低点を一切公表していません。
また、一般選抜で設けられている繰り上げ合格(補欠)に関する規定は、総合型選抜の要項には記載がありません。
欠員補充の有無など、公表されていない内容について推測で判断することは避けてください。
第1次選抜の学科試験で合格ラインに到達できるよう、早期からの学習設計を進めていきましょう。

試験科目と配点|1次判定は基礎学力テスト200点のみ


金沢医科大学の総合型選抜において、対策を進めるうえで最も重要な事実が選考の配点構造にあります。
自己推薦書は試験の初日に会場で作成しますが、その採点が行われるのは第2次選抜の段階です。
第1次選抜の合否は、基礎学力テストの成績である200点満点のみで決定されます。
どれほど優れた推薦書を書き上げても、この学力テストで基準に届かなければ書類が読まれることすらありません。
基礎学力テストの具体的な科目構成と配点、試験時間は以下の通りです。

金沢医科大学 総合型選抜 基礎学力テストの科目・配点・時間
教科・科目 配点 出題範囲
英語 60点 英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ、論理・表現Ⅰ
数学 60点 数学Ⅰ・数学A
理科(2科目選択) 80点 物理基礎、化学基礎、生物基礎から2科目を選択
合計(80分) 200点 理科は試験室にて選択(途中退室は認められません)

テストは、80分という短い時間の中で英語、数学、理科2科目を解く設計です。
当日の時間配分や解答順の判断が厳しく問われます。 特に配点が80点と最も高い理科は、試験室で問題を見てから2科目を選択する仕組みです。
ただ、その場で迷う時間はないため、事前に対象を2科目に絞っておく準備が現実的です。

さらに、各科目に基準点が設定されている点にも注意が必要です。
得点が基準点に満たない科目がある場合は、不合格となることがあります。
具体的な基準値は非公表ですが、得意科目で稼いで苦手科目を捨てるという戦略は通用しません。
すべての科目でバランスよく得点できる基礎力が求められます。

出題範囲は数学が数学Ⅰ・数学Aのみ、理科も基礎科目のみと、一般選抜に比べてかなり絞られています。 範囲が狭い分、学習の負担は軽くなりますが、基礎の抜けには注意が必要です。
数Ⅲや発展科目の学習を進めている受験生ほど、教科書レベルの基本に落とし穴がある場合があります。

地方会場がないため、遠方からの受験生は前泊が前提となります。
試験当日のタイムスケジュールを以下に整理しました。

金沢医科大学 総合型選抜 試験当日のタイムスケジュール
時間帯 内容と詳細
9:10まで 試験室入室(開場は8:30)
9:30〜10:50 基礎学力テスト(80分間、途中退室不可)
10:50〜11:40 休憩(約50分間のインターバル)
11:40〜12:40 自己推薦書作成(60分間)

なお、配布された試験問題を持ち帰ることはできません。
過去問の入手経路は限られるため、確実な基礎固めが合格への鍵となります。
基礎学力テストは範囲こそ標準的ですが、時間の短さや基準点の設定があり、決して平易ではありません。 一般選抜の学習内容と重複する部分も多いため、いかに効率よく並行して学習を進めるかが重要です。 MEDICAL DIGの総合型選抜対策コースでは、総合型選抜の対策と一般選抜の学習を、どう並行させるかから設計します。

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自己推薦書の書き方|小論文ではなく、60分・800字で書く5つの要素

金沢医科大学の総合型選抜を調べると、配点表に小論文60点という項目が見つかります。
ただし、この60点は課題文を読んで論述する小論文ではありません。
第1次選抜の当日、試験会場で書く自己推薦書に与えられた配点です。

自己推薦書は、事前に自宅で作成して提出する書類ではありません。
第1次選抜の当日に、試験会場で作成する筆記形式の試験です。
試験日程は令和8年11月21日の午前11時40分から12時40分までの60分間です。
午前中の基礎学力テストを終えた後、休憩を挟んで実施されます。
疲労が残る中で、構成を考えて800字程度を書き上げる作業は、想像以上に過酷です。

第1次選抜を通過した受験生のみ、配点60点として採点される仕組みです。
自己推薦書を執筆するうえでは、大学側が求める記述要素をすべて網羅する必要があります。
入学者選抜要項には、記述すべき以下の5つの必須要素が明記されています。

自己推薦書に記述する5つの必須要素
項目 記述すべき具体的な内容
将来目指す医師像 どのような医師として社会に貢献したいかを具体的に述べます
金沢医科大学を選んだ理由 数ある医学部の中で、なぜ金沢医科大学でなければならないかを語ります
在学中の勉学目標 入学後にどのような姿勢で医学の学びに取り組むかを示します
卒業後の臨床研修 卒業後5年間、大学が定める病院でどのような研修を行いたいかを述べます
当日指定される課題 試験当日に初めて開示される課題について論述します

これらすべての要素を、大学の建学の精神や社会的使命を理解したうえで関連づけて書かなければなりません。

金沢医科大学は、基本理念として生命への畏敬を掲げています。
そして建学の精神は倫理に徹した人間性豊かな良医の育成と定められています。
単にこれらの言葉をなぞるだけでは、説得力のある記述にはなりません。

ご自身のこれまでの経験や意思が、これらの理念とどう結びついているかを語る必要があります。
特に卒業後の臨床研修については、第1章で触れた5年間の義務とも深く直結する重要な項目です。
自らの将来設計として前向きに語れるかどうかが、評価の鍵となります。

評価の基準を知るために、大学が求める学生像を正しく把握しておきましょう。
アドミッション・ポリシーに掲げられている5つの人物像を整理しました。

金沢医科大学が求める5つの学生像
項目 求める人物像の詳細
倫理観と多様性 倫理観を持って行動し、多様性を尊重できる人
協調性と利他心 周囲に対する協調性や思いやりの心をもち、利他的な態度で人と接することができる人
論理的思考と主体性 論理的思考力と表現力を備え、自ら学ぶ姿勢を怠らない人
基礎学力と問題解決能力 医学を学ぶために必要な基礎学力と問題解決能力の基盤がある人
地域医療と国際化 地域医療に参画する意思をもち、コミュニケーション力を有する人

自己推薦書では、これらの資質が備わっているかどうかが評価対象となります。
要項によると、自己推薦書は知識や思考力、倫理観など6つの観点で満遍なく評価されます。
特定の一点だけをアピールするのではなく、総合的な人間性を示す記述が求められます。

試験当日に配布される用紙は持ち帰ることができません。
そのため、当日の指定課題が何であったかを正確に知る手段は限られています。
事前に書くべき主要な要素を整理し、アドミッション・ポリシーとの接点を明確にしておく準備が欠かせません。

面接の形式と評価基準|15分の個人面接で唯一「特に重視する」とされた観点

面接
金沢医科大学の第2次選抜は、令和8年12月6日に金沢医科大学を試験場として行われます。
合否は、面接や自己推薦書、調査書等の評価を1次試験の成績に加算した総合点で決定される仕組みです。 まずは、面接の形式や配点の詳細を一般選抜と比較して整理しました。

金沢医科大学 総合型選抜と一般選抜の面接形式比較
項目 総合型選抜(AO入試) 一般選抜(前期・後期)
面接形式 個人面接 グループ面接
所要時間 1人約15分間 1グループ約20分間
配点 140点(調査書等を含む) 110点(調査書等を含む)
評価方法 与えられた課題等への回答や出願書類に基づく対話 課題文に関するグループでの討論

一般選抜がグループ面接なのに対し、総合型選抜は1対1の個人面接です。
第2次選抜の200点のうち140点を占めるため、対策が合否に直結します。
当日は出願書類も参考資料として使用されるため、書類との矛盾がないよう準備しなければなりません。

この個人面接において、大学側はどのような基準で評価しているのでしょうか。
入学者選抜要項には、評価対象となる観点が明確に示されています。
評価対象となる具体的な観点を表にまとめました。

金沢医科大学 総合型選抜 個人面接で評価される観点
評価の優先度 評価対象となる観点
特に重視する観点(◎) 周囲に対する協調性や思いやりの心をもち、利他的な態度で人と接することができる人
重視する観点(○) 医学を学ぶ意欲、思考力、判断力、表現力、協調性、コミュニケーション力

要項の一覧表で、AO入試の個人面接に◎がついているのは協調性や利他的な態度のみです。

指定地域や指定校の区分では、協働して学ぶ態度にも◎がつけられています。
これに対して、AO入試では思いやりの心や利他性が何より重く見られているのです。
医師としての適性を、この15分間で確かめる意図が読み取れます。

調査書では高校の成績状況のほか、課外活動や出席状況なども総合的に評価されます。
英検やTOEIC、TOEFL、GTECの証明書を提出すれば、評価の加点対象です。
ただし、具体的な加点幅は公表されていません。

また、面接の評価方法には注意すべき規定が存在します。
複数人の面接員が最低評価をつけた場合、総合点にかかわらず不合格となる規定があります。
どれほど学科の成績が良くても、面接での評価が低ければ不合格になりかねません。
学科の成績だけでは補えない部分です。
待機中は通信機器を使用できないため、精神的なコントロールが求められる1日となります。

そして、大学が特に重視する協調性や利他的な態度は、非認知能力の領域です。
これらは、一夜漬けの回答を丸暗記するだけの対策では表現できません。

MEDICAL DIGの総合型選抜対策コースでは、志望校の面接形式に合わせた実践的な指導を行います。
自己表現力や志望理由の言語化を、非認知能力の観点からプロ講師が対話形式で導きます。
強みと思いやりの心を引き出す準備を、今日から始めていきましょう。

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面接で問われる「人柄」を、自分の言葉で伝える準備を

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学費と納入スケジュール|初年度1,100万円を12月17日までに一括で

教育ローンのメリット③奨学金や特待制度の対象外であったり、それだけでは資金が不足したりする場合に利用できる
金沢医科大学の総合型選抜において、保護者さまが最も注意すべき現実が学費の支払い時期です。
合格発表から手続締切までの期間が極めて短く、計画的な資金準備が欠かせません。
まず、総合型選抜と一般選抜における初年度学納金の納入スケジュールを比較してみましょう。

金沢医科大学 初年度学納金と納入方法の比較
区分 入学金 授業料 設備更新費 教育充実費 初年度合計
総合型選抜(一括納入) 2,000,000円 3,300,000円 1,700,000円 4,000,000円 11,000,000円
一般選抜(入学手続時) 2,000,000円 1,650,000円 850,000円 2,000,000円 6,500,000円
一般選抜(9月後期分) 0円 1,650,000円 850,000円 2,000,000円 4,500,000円

学納金の年額はどちらの区分も同じ1,100万円に設定されています。
しかし、一般選抜が年2回に分割して納入できるのに対して、総合型選抜は初年度分のみ一括納入となります。
12月10日の合格発表からわずか1週間後の12月17日午後3時が、支払いの期限です。
さらに、これとは別に初年度用の委託徴収金も用意しなければなりません。
委託徴収金の詳細な内訳を、以下の表にまとめました。

金沢医科大学 初年度に必要な委託徴収金一覧
項目 金額 納入年度および詳細
医学生総合保険料 107,000円 初年度のみ(6年間一括契約)
北辰同窓会入会金 200,000円 初年度のみ
北辰同窓会会費 200,000円 初年度のみ(終身会費)
橘会(父母の会)入会金 100,000円 初年度のみ
橘会(父母の会)会費 216,000円 初年度のみ(6カ年分)
橘会(父母の会)国試対策事業負担金 200,000円 初年度のみ
学友会費 20,000円 毎年度納入
合計 1,043,000円 初年度に必要な委託徴収金総額

この結果、12月中旬には約1,200万円を一括で支払う必要があります。
非常にまとまった資金が必要となるため、事前の資金計画が何より重要となるでしょう。

また、一度納入した入学金および授業料等は返還されません。
要項には、合格した場合に入学を確約することが出願要件であり、既納の入学金及び授業料等は返還しないと明記されています。
一般選抜では申請による返還手続きが認められますが、総合型選抜は対象外です。

さらに、一般選抜の合格者を対象とする、初年度450万円が免除される特待生制度も利用できません。
早期合格と引き換えに、これらの免除機会や返還制度は適用されない仕組みです。
卒業までの6年間に必要な総額も確認しておきましょう。

金沢医科大学 6年間に必要な学納金スケジュール
年次 前期納入額 後期納入額 年度合計 備考
初年度 - - 11,000,000円 総合型は一括、一般は分割納入
2〜4年目 3,000,000円 3,000,000円 6,000,000円 前期は3月末、後期は9月末締切
5年目 2,750,000円 2,750,000円 5,500,000円 同上
6年目 2,500,000円 2,500,000円 5,000,000円 同上
6年間総計 - - 39,500,000円 消費税は課されません

6年間の総額は3,950万円となります。
学費の工面にあたり、国の教育ローンの利用を検討されるご家庭も多いのではないでしょうか。
要項によると、融資額は学生1人につき350万円以内で、利率は年3.75%(一定の要件を満たす場合は年3.35%)とされています。

ただし、これは令和8年5月1日現在の内容であり、変更される可能性があります。
ご利用の際は、必ず日本政策金融公庫の公式サイトで最新条件をご確認ください。
早い段階から正確な学費スケジュールを把握し、ゆとりを持った資金計画を立てていきましょう。

よくある質問(FAQ)

金沢医科大学の総合型選抜に関する、受験生や保護者さまから多く寄せられる質問をQ&A形式で整理しました。

Q1
評定平均が低くても出願できますか?

A1出願資格に評定平均の基準はないため、出願そのものは可能です。

ただし、調査書は第2次選抜の評価対象に含まれます。学習成績、課外活動、出席状況などが見られるため、出願条件にはならないものの評価材料にはなります。詳細は第3章をご確認ください。

Q2
多浪生や社会人でも受験できますか?

A2令和8年4月1日現在で25歳以下であれば、現役や浪人、社会人を問わず出願可能です。

高認合格者や外国の学校卒業者も、事前手続きを経れば出願できます。基準日の表記については最新の募集要項でご確認ください。詳細は第3章をご確認ください。

Q3
一般選抜と併願できますか?

A3総合型選抜は専願のため、合格した場合は入学を確約しなければなりません。

ただし、出願するだけで他大学の出願が制限されることはなく、不合格になった場合は一般選抜等を受験可能です。詳細は第3章をご確認ください。

Q4
小論文の対策は必要ですか?

A4課題文を読んで論述する一般的な小論文は、総合型選抜では課されません。

代わりに、試験当日に会場で執筆する自己推薦書(60分、800字程度)が課されます。併願を考える場合は別途の対策が必要です。詳細は第6章をご確認ください。

Q5
面接はMMI形式ですか?

A5総合型選抜の面接は、1人約15分間の個人面接であり、MMIは実施されません。

これに対して、一般選抜の第2次選抜ではグループ討論を行うグループ面接が実施されます。区分に応じた対策が必要です。詳細は第7章をご確認ください。

Q6
合格したら学費はいつまでに納めますか?

A6合格発表は令和8年12月10日、納入期限は12月17日午後3時です。

総合型選抜の入学者は、初年度学納金1,100万円を一括で納入する規定となっています。別途、委託徴収金1,043,000円も必要です。詳細は第8章をご確認ください。

まとめ|合格への道は、早期の準備から

ここまで金沢医科大学の総合型選抜(AO入試)について、様々な角度から解説してきました。
最後に、この記事で紹介した重要なポイントを一覧表で振り返ってみましょう。

金沢医科大学 総合型選抜(AO入試)の重要ポイント一覧
項目 条件および内容の詳細
募集人員 15名(25歳以下を対象とした専願制)
出願資格 評定平均の制限はなく、既卒生や社会人も出願可能
専願規定 合格した場合は必ず入学することを確約(専願制)
従事要件 卒業後5年間、大学が定める病院で臨床研修を行うこと
出願期間 ネット登録、書類提出ともに11月中旬の約1週間(消印有効)
第1次選抜 基礎学力テスト200点満点のみで合否を判定
試験科目 80分で英語、数学、理科2科目を試験室にて選択して解答
自己推薦書 第1次試験の同日に会場で作成する筆記形式(60分、800字程度)
第2次選抜 12月上旬に金沢医科大学を会場として実施される個人面接
総合点 基礎学力(200点)に面接(140点)、自己推薦書(60点)を加算
志願者数 2026年度は志願者302名に対し最終合格16名
学納金 初年度分1,100万円を一括納入(別途、委託徴収金が必要)

一覧表からも分かるように、条件は決して軽くありません。
出願こそしやすいものの、第1次選抜を通過するのは約5人に1人という狭き門となっています。
さらに、2次選抜では大学の理念に沿った、医師としての適性や非認知能力が多面的に評価されます。
これらを独力で準備し、対策を十分な水準まで仕上げることは決して容易ではありません。

特に80分で英語、数学、理科2科目を解き進める基礎学力テストは、十分な時間配分の訓練が必要です。 また、当日に初めて開示される課題を含めて60分間で800字を記述する自己推薦書も難関です。
客観的な添削指導がなければ、合格水準に達する表現を身につけることは難しいでしょう。
限られた15分間の個人面接でも、大学が特に重視する協調性や利他の精神は、一夜漬けでは表現できません。
学科試験対策に追われながら、これらの準備を並行して進める必要があります。
特有の対策を確実に進めるためには、プロによる客観的な視点とサポートが有効です。

MEDICAL DIGの総合型選抜対策コースでは、無料相談(約60分)を常時受け付けています。
この場では、お子さまが出願できる医学部の選択肢をプロ講師が一緒に探し、整理します。
募集要項を一つずつ読み合わせなければ気づきにくい、他制度との抵触なども含めて確認する仕組みです。 面談で整理した出願可能性のデータは、その場ですべてお渡しします。

もちろん、この60分間を、今後の受験方針を整理する機会としてご活用いただくだけでも問題ありません。
現在通われている予備校や塾を継続しながら、ピンポイントでセカンドオピニオンとして活用することも大歓迎です。まずはお気軽にご活用ください。

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