はじめに―慶應義塾大学医学部の英語の入試の特徴
慶應大学医学部の入試は、私学の医学部入試では最難関とされます。
慶應大学医学部の英語を攻略するには、語彙力・速読力・読解力・作文力などの総合的な力が必要であり、基礎からしっかりと英語力を積み上げていく必要があります。
慶應大学医学部の英語の特徴としては、以下の点が挙げられます。
- 長文の本文はトータルで約1,600語
- 問われる英文の構文は基礎的
- 語彙力を問われる
- 100語程度の英作文がある
2021年度までは長文問題が3題、英作文が1題の計4題が出題されていましたが、2022年度・2023年度は長文問題が2題で計3題の出題でした。長文問題が1題減っていますが、その代わり1題あたりの単語数は増加しており、結果としてトータル語数に変化はありません。つまり、長い英文を制限時間内にいかに速く読み解けるか、といった力を求める傾向にあることが分かります。
とはいえ、本文で使用されている構文自体はさほど複雑ではありません。そのため、比較的読みやすい長文であるといえます。ただし、それゆえに特に英訳・和訳問題のケアレスミスはたった1問でも致命的となるので油断は禁物です。また、文章量も多いので、構文をしっかり理解することが速読のためのキーポイントになります。
ケアレスミスをしないためには、構文の基礎をしっかり固めておくのはもちろんのこと、 語彙力アップや設問文で何を問われているかを落ち着いて考える習慣を身に付けることが大切です。
さらに、「出題の意図をつかみとる」という視点も重要です。過去問や問題集で演習を行う際には、「この問題の出題意図は何か」という点を意識して解くようにしましょう。
また、大問1は日本語の設問文ですが、大問2・3は英問英答の問題になっています。語彙の注釈も英語なので、日頃から単語帳に取り組み基礎的な語彙をしっかりと定着させるとともに、英語による注釈にも慣れておくようにしましょう。
英文のテーマは医学に関する専門的なものではなく、時事的な諸問題や身近な話題を扱ったものである場合が多いです。ですので、英字新聞や英文のエッセーに慣れておくことに加えて、日本語の新聞や評論文などにも目を通すようにし、知見を深めるようにしましょう。
医学部受験の専門家
妻鹿潤
・個別指導塾の経営・運営でお子様の性質・学力を深く観る指導スタイル
・yahooやSmartNews、Newspicksなどメディア向け記事も多数執筆・掲載中
▼目次
慶應義塾大学医学部入試の概要
慶応義塾大学医学部入試の基本情報は以下のとおりです。
〈慶應大学医学部の入試情報〉
〇募集定員
- 66人
〇実施教科・科目
第1次試験
- 理科…物理、化学、生物から2科目
- 数学
- 外国語…英語
第1次試験(第1次合格者が対象)
- 小論文
- 面接
〇配点
- 理科…200点
- 数学…150点
- 外国語…150点
〇試験時間割
第1次試験
- 理科…120分
- 数学…100分
- 外国語…90分
第1次試験
- 小論文…60分
〇試験会場
慶応義塾大学 日吉キャンパス
(横浜市港北区日吉4-1-1)
【慶應大学医学部】英語入試の特徴と対策
慶應大学医学部の英語の入試問題は、以下の構成となっています。
〈慶應大学医学部の英語の入試問題〉
- 大問1…長文読解(英文和訳問題、和文英訳問題、説明記述問題、語形変化、語句整序)
- 大問2…長文読解(英文和訳、同意表現、内容説明、空所補充、語句整序、内容一致)
- 大問3…英作文(テーマに基づく英作)
ただし、こちらは冒頭にても紹介したように、2022・2023年度の入試構成です。2022 年度以前は、長文読解問題が4問、英作文が1問の計4問構成でした。
それぞれの傾向と対策について、順に解説していきます。なお、問題構成は2023年度に準じています。
【慶應大学医学部】英語入試の特徴と対策①英文和訳問題
慶應大学医学部の英語入試において、英文和訳問題は各長文読解で2~3問ずつ出題されます。長文に下線が引かれ、その文を和訳する問題となっています。
主な出題意図としては、
(イ)語彙や表現を適切に把握しているか
(ウ)文脈を把握しているか
の3点が挙げられます。では、それぞれどのように対策すればよいか、具体的に確認していきましょう。
まず、「(ア) 基礎的な構文を理解しているか」ですが、一文あたり約30語程度の文を和訳する問題となっており、特に一文が長かったり、修飾関係や主部を捉えにくかったりする文ではありません。
このことから、英文和訳問題の主な出題意図は「その一文を読み解く上でキーポイントとなる構文を理解できているかどうか」であることが分かります。
また、構文を読み解く上で重要なポイントは、品詞と文の要素を意識して読むことです。各品詞、SVOCが持つそれぞれの用法を理解するようにしましょう。
次に挙げるのは、2023年度の入試で出題された問題です。
この文を和訳するのですが、大きな構造としてwhen節を使った文であることが分かります。when節内の主語は、the underwater soundsでin~environmentが修飾している形になります。動詞はgrowでmore livelyが比較級を表す副詞です。主節の主語はit、これはwhen節で述べられていることを指します。thatは同格のthatです。
when節はSVがどれかを見極めること、主節はitが何を指すか、thatの用法を判別できるかが問われている問題であることが分かります。特に難解な構文ではありませんね。more liveryの比較表現と同格thatを、和訳で表せられるかどうかがポイントとなる問題です。
このように一見複雑でない構文では、出題者が解答として何を求めているかを理解することが得点するためのポイントとなります。
次に「(イ) 語彙や表現を適切に把握しているか」ですが、短い一文に難解な単語や表現がある場合、そこを克服しないと得点に繋げることができません。では、どのように対処すればよいのでしょうか。
こちらも、2023年度入試にて出題された問題です。
ここで気を付けたい語彙は「Sure enough」と「took up residence」、表現面では「-ingの用法」と「twice as manyとthanの関係」がポイントです。
Sure enoughは「案の定」という意味の定型表現です。定型表現は覚えるしかありませんので、文の転換や接続の機能を持つ定型表現については様々な長文に触れることで知識をストックしておきましょう。
take up residenceですが、take upには「(時間・空間)を取る」という意味があります。residenceは「居住」を意味しますので、take up residenceで「住み始める」という意味になります。それぞれの語句の意味を知っているとクリアできる表現です。このことからも、基礎的な語彙力を身に付けておくことはとても重要であることが分かると思います。
-ingの用法ですが、この文では二つの-ingがありますね。playingは分詞構文のing、recordingsのingは-sが付いて複数を表しているので、動詞を名詞化するingであることが分かります。すると、ここの文構造は拾えると思います。
最後にtwice as manyとthanの関係ですが、このthanは本来であればas節に呼応するasの代わりに用いられています。学習したことがなくても、twice as manyがあることで、これに対して比較するものがこれ以降どこかに出てくるはずだ、と気が付くことができます。するとこちらも比較することを表すthanがあることが分かります。したがって、than節以降が比較の対象であり、それを和訳できればスッキリとした文になります。than節のthatは関係代名詞のthatです。
このように、出題者が「どこをポイントにしているのか」の意図を汲み取れると、得点に繋がる解答ができるようになります。
最後の「(ウ) 文脈を把握しているか」については、下線部の代名詞や抽象名詞を具体的に示して、和訳に反映させるために必要な力になります。
こちらは、前後の文脈をつかめていないと解答できない問題です。ただし、このような問題の場合、解答のカギとなる文は必ず下線部の近くにあるので、焦らず前後の文をしっかり読みましょう。
ここでのポイントは、
- 下線部の意味を理解すること
- 具体的な表現がどこにあるか、前後の文を理解すること
となります。長文内にある英文和訳問題は文脈把握がとても大切なので、読み解きながら解答するようにしましょう。
【慶應大学医学部】英語入試の特徴と対策②和文英訳問題
和文英訳問題も、長文内に引かれた下線部を英訳する問題で、計4問ほど出題されます。こちらも、1文あたり40字弱で短い文となっています。
出題意図として、
(イ)日本語と英語のSV構造を意識できているか
の2点があげられます。
まず(ア)ですが、日本語にある「~しつつある」「(ある過去の時点よりもさらに過去を意味する)~してしまった」などの表現を、英語でどのように表すことができるかが出題意図に含まれています。
これを攻略するためには、英語の時制を活用するようにしましょう。「~しつつある」は現在進行形を使って表すと文意に沿った訳出ができます。「(ある過去の時点よりもさらに過去を意味する)~してしまった」は過去完了になります。ここを表せていないと、減点ポイントになるので気を付けましょう。
次に「(イ) 日本語と英語のSV構造を意識できているか」ですが、日本語の主語述語通りに英訳するとミスの原因になるので、気を付けなければいけません。
例えば、2023年度には以下の和文英訳問題が出題されました。
これを英訳しますが、数研出版が出している赤本での解答例では、A marine ecosystem’s health can be assessed by~.としています。
日本語の「海洋生態系の健全性は」は、正確に言えば主語ではありません。ここでの助詞「は」は強調を表す「は」で、本来は目的語を表す「を」を使って「海洋生態系の健全性を…~によって評価することができる」と表されるものです。
したがって、訳出する場合は解答例のように動詞を受動態にするか、一般的な主語youかtheyを使って表す必要があります。
このように、日本語をしっかり読み取る力も必要なので、英語力と同時に日本語の文法についても意識するようにしましょう。
【慶應大学医学部】英語入試の特徴と対策③説明記述問題
こちらも長文読解の中に組み込まれている問題です。
出題意図は
- 設問に沿った解答ができるか
です。
下線部について日本語40字で説明する問題と80字で説明する問題で、それぞれに設問が設けられています。
設問文をしっかり読み、答えとして何を求められているかを判断することがポイントです。設問に沿った解答ができていないと減点されるので、「何を聞かれているのか」をしっかりと意識しましょう。
問題の下線部は長文の半ばにあり、同パラグラフ内に解答となるヒントがあることが多いため、前後の文を確認すればOKです。本文を全て読んで回答する必要はありません。
また、問題文を先に読んでおくと、本文を読み進めながら解答となる箇所を探すことができます。
前後の文を理解するためにも、やはり
- 基礎的な構文理解
- 語彙理解
の力が必要なので、対策しておくようにしましょう。
【慶應大学医学部】英語入試の特徴と対策④語彙・文法問題
こちらも、長文読解問題に組み込まれています。語彙・文法問題は、以下のような出題があります。
②適正単語補充問題
③並べかえ問題
④語形変化問題
出題形式は多岐にわたりますが、これら全ての出題形式が毎年出題される訳ではありません。言い換えると、どの形式が出るか分からないので、過去問は最低でも5年分は解く必要があります。
①②に必要な力は、当然ながら語彙力です。ただし、知らない単語が出てきたときには、「知らないから諦める」のではなく、前後の文脈から意味を類推して答えを導く必要があります。
前後の文脈から意味を類推する際にも最低限の語彙力は必要ですので、日頃から地道に単語を覚えるようにしましょう。
③並べ替え問題については、下線部の日本語に沿って並べかえる問題と、文脈から推測して並べかえる問題があります。後者の方が難易度が高く、語句表現の知識がより必要になります。
並べ替え問題だけの対策をするよりも、英作文対策と併せて語句表現の知識を蓄えておくと良いでしょう。
最後に④語形変化ですが、本文中にある動詞を文脈に合わせ適切な形に変える問題と、選択肢より適切な語句を選び、さらに適切な形に変える問題があります。また、同意語を選びさらに語形変化させた解答を求める問題もあります。
語形変化についても、英作文と併せて対策すると良いでしょう。
これらのように出題形式が多岐にわたりますが、いずれにしても
- 基礎的な構文理解
- 語彙力理解
が必要となりますので、基礎基本の学習を怠らないようにしましょう。
【慶應大学医学部】英語入試の特徴と対策⑤内容一致問題
内容一致問題は、長文読解に各1問ずつ設定されています。文章の見出しを選択するものや、ある事柄について正しく説明しているもの、内容に一致しているものと一致していないものを選択するものなど、こちらも出題形式が多岐にわたります。
本文理解もさることながら、選択肢の文もしっかり読んで理解することが必要です。特に大問2は設問文と選択肢の全てが英文なので、焦らず構文を捉えながら読む必要があります。
【慶應大学医学部】英語入試の特徴と対策⑥英作文
慶應大学医学部の英語の入試において、英作文は毎年出題されます。あるテーマが与えられ、それに沿って100語程度で英作文をします。
テーマは医療に関するものも出題されますが、こちらも長文読解同様、社会的なテーマに関連するものが多いのが特徴です。
英作文で必要なポイントは
(イ) 論立てが正しいか
の2点になります。
まず(ア)ですが、慶應大学医学部の英作文は、設問文自体が英語です。したがって、まずはその英文を理解する必要があります。
次の問題は、2023年度に出題された問題の一部です。
このbeforeには実際は下線が引かれているのですが、そのことに気をつけなければなりません。「コロナ禍以前のことですよ、したがってコロナは理由に含まれませんよ」という意味を理解しないといけません。
そして、最後の文に
とあるので、結果に対して考えられる理由をいくつか述べないといけません。someとあるので、必ず複数の理由を述べる必要があります。
「(イ)論立てが正しいか」については、この問題の場合は理由をいくつか述べることを求められているので、まず冒頭で
- いくつ理由が考えられるか
そして、後は順にそれぞれの理由を述べていけば、一つの文章として正しい構成になります。このほかにも、
- テーマに関する賛否
- テーマについて自分とどのように関連するか
- それらの理由や説明
を求められる問題が出題されることもあります。
その際も、まずは冒頭で
② その理由や説明を述べる
の2段階構成で簡潔に述べると良いでしょう。慶應大学医学部の英作文は100語しかありません。100語は意外と短い文章なので、簡潔に説明できるよう練習しておきましょう。
英作文で気をつけたいことは、必ず自分が知っている表現や語句を使用することです。無理をして使い慣れていない高度な構文を用いると、必ずと言っていいほどミスをしてしまいます。
英作文で使いやすい構文は各種参考書でまとめられていますので、「よく使う構文」を定着させ、ミスの少ない回答を心がけましょう。
【慶應大学医学部】英語の勉強法とおすすめテキスト
ここでは、慶應大学医学部の英語の勉強法とおすすめのテキストについて説明します。
【慶應大学医学部】英語の勉強法:構文は基礎をしっかりと
まず構文ですが、必ず基礎から確認するようにしましょう。「慶應大学の英語の入試は難解だから」と真っ先にハイレベルな構文に手を出すのではなく、基礎を確実にしてから難易度の高い構文へと進むことが大切です。
おすすめのテキストは
② 旺文社『英文標準問題精講』
です。
必ず①を一通りやり終えてから②へ進みます。①で物足りなさを感じる場合は②から始めてもかまいませんが、基礎を振り返るつもりで①も手元に置いておくことをおすすめします。
【慶應大学医学部】英語の勉強法:語彙が大切
次に語彙ですが、慶應大学の英語の入試は語彙力も問われます。したがって、受験生には必須テキストであるシス単やターゲット1,900がおすすめです。
これらで語彙力をアップすれば、知らない単語が出てきても前後の文脈から類推することができるようになってきます。
否定や肯定を表す接頭辞が付いた単語や派生語についても、メインとなる単語の知識さえ覚えていれば類推できるようになります。
暗記は一朝一夕では身につきません。日頃の積み重ねが大切です。1週間分の単語を暗記したら、実際に問題を解いてみてアウトプットすることを忘れないようにしましょう。読める単語や語句が増えてくると、そこで手応えを感じることができます。
また、過去問や模試では単語帳に載っていないマニアックな語彙も出てきます。
ですが、それらは前後の文脈から意味を類推することが可能であり、新しい単語が出てくるたびに全てを覚える必要はありません。あくまでも、まずは単語帳レベルの語彙をしっかりと定着させることが大切ですので、それを忘れないようにしてください。
【慶應大学医学部】英語の勉強法:他学部の過去問も解く
慶應大学医学部の英語の入試は、上述の通り多岐にわたっており、例年決まった形式で出題される訳ではありません。
したがって、医学部のみならず、他学部の過去問を解くことも勉強法として有効です。ただし、文学部は独特な入試問題となっているので、文学部以外の過去問を解くようにしましょう。
過去問演習であれば、数研出版の赤本がおすすめです。医学部専門の赤本だけでなく、他学部の赤本もぜひチェックしてみてください。
【慶應大学医学部】英語の勉強法:国公立2次の演習も有効
慶應大学医学部の英語の対策として、国公立2次試験の演習を行うことも効果的です。なぜならば、慶應大学の英語は記述問題のみで、国公立の2次試験と似た形式の問題構成となっているためです。
特に英作文は国公立2次試験と同様の対策が有効であり、おすすめのテキストは以下の通りとなります。
- 旺文社『基礎英作文問題精講』
- KADOKAWA『関正男の英作文ポラリスシリーズ』
英作文問題は、学校の先生や予備校の先生などに必ず添削してもらうようにしましょう。
選択問題や英文和訳問題と違い、英作文問題は自己採点が難しい出題形式です。
自己採点だけで学習を進めると絶対に点数は伸びませんので、遠慮なく先生に添削をお願いし、効果的に学習を進めていきましょう。
【慶応大学医学部受験】このままで合格できるか心配な方へ|簡単合格率チェック
慶應大学医学部受験を目指す受験生や保護者さまの中には、「今のままで合格できるのだろうか…?」と不安を感じている方もいらっしゃると思います。
自分の勉強方法が合っているのか気になる方は、ぜひ以下の「今から簡単!合格可能性チェックリスト」をお試しください。
① ついつい勉強をサボってしまう
② 1日の勉強時間が平均6時間未満である
③ 自分よりも勉強時間が少ない人にテストの点数で負けることがある
④ 問題を手当たり次第に解いていて、取捨選択していない
⑤ 参考書や問題集選びに時間を掛け過ぎてしまう
⑥ 今、優先して対策すべき科目や単元が分からない
⑦ 定期テストや模試の復習をしていない
⑧ 問題をなぜ間違えたのかについて考える習慣が無い
⑨ 勉強の計画を立てるのが苦手
⑩ 自分が志望校に合格するイメージが持てない
0項目
→順調に受験勉強が進められています!このままのペースで頑張りましょう。
1~2項目
→良いペースですが、もう少し勉強の効率を上げることができそうです。
3~5項目
→改善の余地がかなりあります。まずは自分の課題を明らかにしましょう。
6項目以上
→かなり合格可能性は低いです。本当に医学部に進学したいのか、今一度じっくり考えましょう。
また、それぞれのチェック項目から、「今の自分に不足している非認知能力」を見つけることができます。
例えば、チェック項目①や②に当てはまる人は、「自律性」が不足していると考えられます。
「自律性」とは、自分でルールを決め、そのルールに則って行動する能力のことです。
受験においては、「毎日○時間勉強する」のようにコツコツと努力を積み重ねることが非常に大切です。
自律性が不足していると、ついついダラダラしてしまったり、「今日くらいサボってもいいや」と課題を後回しにしたりしてしまいます。
そのため、勉強の量が不足することが多く、思ったように学力が伸びていきません。
自律性が不足していると感じる人は、勉強に対する姿勢を今一度見直し、文字どおり「自分を律して」受験勉強に挑むようにしましょう。
チェック項目③~⑧に当てはまる人は、「課題発見力」が不足していると考えられます。
例えば、「④問題を手当たり次第に解いていて、取捨選択していない」については、本来は「自分は○○が苦手なので、克服するためにこの問題を解く」といったように、自分の課題を意識しながら勉強すべきところを、課題意識を持たずただ漫然と問題を解いてしまっています。
「課題発見力」は、医学部受験において非常に大切です。
というのも、“合格するために今何をすべきか”を自分で考えることができなければ、受験までの限られた時間の中で、自分に合った勉強方法を見つけ、効率よく学習することができません。
ですので、やみくもに問題を解くのではなく、「なぜこの問題を解くのか」という課題意識を持ち、漫然とただ問題量をこなすという勉強方法から一段ステップアップすることが大切です。
チェック項目⑨に当てはまる人は、計画力に課題があります。
自分の課題や苦手な科目・単元が分かっていても、その対策を具体的な計画に落とし込むのが苦手な人は、先生と一緒に計画を立てるなどし、計画の立て方を身に付けていきましょう。
チェック項目⑩に当てはまる人は、「自己肯定感」や「自己効力感」に課題があると考えられます。
「自分はきっとできる」と自分自身を信じることができてこそ、人は前向きに頑張ることができます。
「自分には無理だ」と思ってしまっていると、本当は頑張ればできることでも、心のどこかで無意識に諦めてしまい、本来の力が発揮できないことがあります。
自分に自信が無く後ろ向きな気持ちになってしまう方は、まずは簡単な課題をクリアして自信を付けたり、1年前の自分の点数と今の自分の点数を比べてみたりして、「頑張ればできる」という前向きな気持ちを持つようにしましょう。
MEDICAL DIGでは、非認知能力を伸ばすことに特化した学習指導を行っています。
まずは無料相談で現在のお悩みや課題を詳しくお伺いし、その際に併せて志望校合格に向けた「非認知能力診断(30分程度)」を実施します(非認知能力診断も無料で実施させていただきます)。
そして、生徒さまの非認知能力の強みと課題を分析し、より詳細なデータを元に進路指導や授業内容の検討、カリキュラム作成などを行ってまいります。
<ご利用の流れ>
色々な塾や予備校を試したのに学力が伸びなかった方や、たくさん勉強しているのにテストの点数が上がらないといった「伸び悩み」の問題を抱えている方は、ぜひ一度非認知能力に特化したMEDICAL DIGのサービスをお試しください。
★【非認知能力】に着目した医学部受験指導はこちら↓
【慶應大学医学部】入試対策・傾向・勉強法のまとめ
この記事では、慶應大学医学部の英語の入試について傾向や勉強法などを解説してきました。
ポイントをまとめると以下のようになります。
- 慶應大学医学部の英語では、基礎的な構文理解が大切
- 語彙力も必要なので、単語帳は確実に定着させる
- 総合的な力が求められる
- それぞれの学習を体系的に行い、最終的に記述問題へのアウトプットに繋げる
- 医療の専門的な知識だけでなく、時事問題や社会問題を扱った評論や新聞を読み、知見を広げる
慶應大学で出題されるような膨大な単語数の長文を読めるようになるためには、地道な努力が必要です。
まずは語彙力をつけるためにも、日々継続して単語帳に取り組みましょう。1日何個、1週間で何個と自分で目標を決め、計画的に取り組むのが大切です。
また、ただ覚えるのが苦手な人は、実戦問題を解きながら、分からなかった単語をマークして自分用の単語帳を作成して復習するのも良いでしょう。
難関大だからといって、ハイレベルな問題や参考書にいきなり手を出して、分かったつもりになることは避けてくださいね。
千里の道も一歩から、この言葉を忘れずに積み重ねていってください。
私たち医学部専門個別指導MEDICAL DIGは、筆記試験の対策だけでなく、志望理由書の作成や面接対策まで、合格に向けて徹底的にサポートいたします。
MEDICAL DIGの強みは、“非認知能力”に着目した受験指導です。
非認知能力とは、一人ひとりが持っている物事に向き合う姿勢や行動原理のことであり、その人がどんな非認知能力を持っているかによって効果的な勉強法は変わってきます。
- 予備校の講師の指導方法やテクニックを練習しているのに、身についた気がしない
- 自習室も活用して⻑時間勉強しているのに、暗記できなくて不安になる
このようなお悩みをお持ちの方は、ご自身の非認知能力と今の勉強法が上手く噛み合っていない可能性があります。
MEDICAL DIGでは、学習指導を始める前にまずカウンセリングを行い、生徒さまが持っている非認知能力を丁寧に分析します。
そして、非認知能力分析の結果を元に、生徒さまに合った勉強法をご提案し、より効果の高い学習指導を進めてまいります。
また、MEDICAL DIGの授業や面談はオンラインで承っています。
全国各地からご利用いただけるほか、現在通っている塾や予備校と並行して利用したい方や、お近くに医学部専門塾が無くお困りの方など、様々なニーズに柔軟にお応えできますのでお気軽にご相談ください。
第一志望への合格を目指して、一緒に頑張りましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。