この記事でわかること
- 京都府立医科大学レベルの国公立医学部を目指す浪人生の実例
- 実力はあるのに届かない状態から抜け出すための支援方法
- 多浪でも変われる──考え方の癖を整えた伴走の記録
- ポジティブな性格を活かしながら、“なんとかなる”を“なんとかする”に変えた実例
「過去3回、どれも直前期に崩れて落ちてしまったんです。判定は悪くなかったのに……」
そう語ってくださったのは、大阪府高槻市にお住まいの保護者さまでした。
ご相談の対象は、京都府立医科大学を志望する既卒4年目の男子生徒。
出身は大阪府内の私立進学校(男子校)。学力的には一定の安定感があるものの、どうしても「あと一歩」が届かない──そんな状態が数年続いていました。
1浪目・2浪目は大手予備校に通い、3浪目以降は宅浪で自学。
模試ではB〜C判定を安定して取り続けており、「合格圏外」というわけでは決してなかったそうです。
むしろ1浪目にはA判定が出ていた時期もあり、実力は十分に備わっているように見えたとのこと。
それでも、結果は毎年不合格。特に共通テスト後〜本番直前の時期になると失速してしまうという傾向が続いており、
保護者さまも「このままでは、また同じことになる」と強い危機感を感じておられました。
「本人も頑張っているのは分かるんですが、どこか“詰めが甘い”というか、最後のところで崩れてしまう印象がずっとあって……」
そんなお話を受け、まずはご本人の学習スタイルや理解の仕方、そして思考パターンのクセを丁寧に見直すところからサポートを始めました。
この記事はこんな方におすすめ
- 京都府立医科大学など、難関国公立医学部を目指す既卒生・多浪生
- 学力はあるのに「あと一歩届かない」と感じている保護者さま
- メンタルや思考パターンが本番の弱さにつながっていると感じている受験生

・個別指導塾の経営・運営でお子様の性質・学力を深く観る指導スタイル
・yahooやSmartNews、Newspicksなどメディア向け記事も多数執筆・掲載中
▼目次
見えてきた課題:「慎重さ」と「詰めの甘さ」
初回のヒアリングや授業を通じて見えてきたのは、本人の理解の粗さや、思考の“詰め”に対する意識の低さでした。
例えば、模試や過去問を解いたあとに「どうだった?」と聞くと、
「まあまあできました」
「たぶん合ってると思います」
といった主観的で曖昧な評価が返ってくることが多く、「どこができていて、どこが危うかったか」を明確に区別する姿勢が弱い印象を受けました。
さらに、記述問題では「書き切れていない」ことに自分で気づかないまま、「たぶんいけた」と判断している場面もありました。
「説明の最後が甘い」「途中の因果があいまい」など、あと数行の論理展開があれば正解に届くのに、そこで止まってしまうという癖も見られました。
本人は「何度も解いた問題だったから大丈夫」と話すものの、実際に答案を見てみると細部の理解にムラがある状態。
「分かったつもり」になっていても、アウトプットの形にはなっていないという非認知的な課題が浮き彫りになってきました。
このような傾向は、保護者さまも以前から感じていたようで、
「慎重にやれば実力はあるのに、どこか甘い」
という言葉を何度も口にされていたのが印象的でした。
特に注目すべきなのは、ご本人さまの性格そのものが非常にポジティブで、楽天的な思考が強かったことです。
1浪目にA判定を取りながら不合格だった際も、「たまたま運が悪かっただけ」と自分の中で処理していたようで、「次はなんとかなるだろう」という考えがその後も続いていました。
この“なんとかなる思考”は、心を折らずに受験を継続できる強さでもある一方で、「学習を深める必要性」や「解像度の低さへの違和感」をスルーしてしまうリスクもはらんでいます。
実際に、授業内で「この部分の因果関係は?」と問いかけると、
「あー、そこまでは意識してなかったです」
という返答が繰り返され、「理解したつもり」のまま進んでいた部分が想像以上に多いことが分かってきました。
つまり、彼の課題は単なる学力不足ではなく、「深く考えることへの鈍さ」や「自分の理解を疑う姿勢の弱さ」といった非認知能力の面にありました。
この部分に手を入れない限り、たとえ基礎力や知識を積み上げても、本番で“勝ち切る力”が身につかない──そう感じたのが、指導初期の段階でした。
指導の方針:ポジティブさはそのままに、「考え抜く習慣」を
この生徒さまの大きな特徴は、失敗しても必要以上に落ち込まず、前を向いて取り組めるポジティブさでした。
これは受験勉強において非常に大きな強みであり、下手に矯正すべきものではありません。むしろ、その前向きさを“深く考え抜く力”と結びつけることができれば、大きな武器になると考えました。
そこで私たちMEDICAL DIGでは、「考え方のクセ」を修正するのではなく、理解の深さに対する“感覚”を育てる指導を意識して進めていきました。
例えば、演習の途中や解説の際には、常にこんな問いを投げかけました。
- 「今どこまで分かってる?」
- 「これ、自信を持って説明できる?」
このような問いかけを繰り返す中で、彼自身が「理解の境界線」に自覚的になり、「たしかにそこは、なんとなくで進めていたかもしれない」と振り返れるようになっていきました。
また、授業中にはこちらから解説するよりも、「説明してくれる?」という形でのアウトプットの機会を増やしました。
これは単なる“発表”の練習ではなく、理解したことを誰かに伝えるプロセスを通じて、自分の認知のあいまいさに自ら気づいていく力を育てるためのものです。
特にこの生徒さまの場合は、「一問一答」や「正解を選ぶだけの演習」では、本人の“感覚の甘さ”が温存されてしまうと思われました。
そのため、正解かどうかよりも、「なぜそう思ったのか」「何を根拠に判断したのか」を常に聞き出すようにし、本人が“自分の思考”を言葉で可視化できるようになることを、指導の軸に据えました。
例えば、数学であれば、
「この解法を選んだのは、どういう発想?」
と一つひとつ確認し、途中の分岐や判断理由まで言語化してもらうように促しました。
また、英語では、文構造の読み取りに加えて、
「筆者の主張を、第三者に説明するとしたらどう言う?」
と問いかけ、自分の解釈が“人に伝えられるレベル”にあるかどうかを点検していきました。
こうしたやり取りを積み重ねる中で、本人の中にも少しずつ変化が芽生えていきました。
「正解できるかどうか」よりも、「自分の理解に自信があるかどうか」が判断基準になっていき、“なんとなく進めてしまう癖”に違和感を持てるようになったのです。
この変化こそが、最後まで学びを止めず、自らをアップデートし続けるための“土台”になったと私たちは考えています。
変化の軌跡:「まあまあ」で済ませない学びへ
指導開始から1か月ほど経った頃、彼の学び方に小さな変化が現れ始めました。
それまでは、演習後に「まあ大丈夫だと思います」「いけると思います」と答えるのが定番でしたが、ある日、彼の方からこんなひと言がありました。
「ちょっと自信ないところがあるんですけど、ここ確認してもいいですか?」
内容自体は特別なことではありませんが、“聞き返すこと”を本人がためらわずにできるようになった点に、私たちは成長の兆しを感じました。
「わからない部分を自覚できている」「人に見せられるレベルかどうかを基準にし始めた」──
それは本人の中で「曖昧な理解は残したくない」という意識が芽生えつつあることの証でした。
指導を始めて3か月が経つ頃には、その感覚がより具体的な振り返りコメントとして表れるようになります。
「この設問、出題の意図までは読み取れてなかったかも」
「選べたけど、根拠がグラグラしてました」
こうした言葉が自然に出てくるようになり、解けたかどうかではなく、「解け方の質」に目を向けられるようになったのです。
この時期から、過去問や模試の結果に対しても、点数以上に“どこが詰め切れていなかったか”を分析する視点が定着し始めました。
そして、半年が過ぎた頃、ある授業中に彼がぽつりと口にした言葉が、今でも印象に残っています。
「ここ、今まではスルーしてたと思います。でも最近は“気持ち悪さ”が出てくるんですよね」
これはまさに、私たちが目指していた感覚です。
“できた”という安心感よりも、“理解が浅いかもしれない”という違和感に自分で気づけるようになること。
これは、単なる知識の蓄積ではなく、学び方そのものが変わったことを示していました。
この「気持ち悪さ」が出るようになってからは、こちらが細かく確認しなくても、生徒さまの方から「これはちゃんと根拠を持てています」「これは今のままだと弱いです」と、自発的な分析がどんどん出てくるようになりました。
正解かどうかではなく、「自分の思考に納得できているかどうか」を基準に学習を進められるようになった──
その変化は、点数に表れるよりも先に、生徒さま自身の発言・態度・復習コメントの中に現れ始めました。
そして実際、秋以降には模試の記述問題でも「論理性」「根拠の明確さ」が身に付いたことにより高得点が取れるようになり、最後の共通テスト・2次試験でも“ミスを引きずらない安定感”を持って臨むことができました。
ご本人さま・保護者さまの声:「やり抜く力を身に付けられたことが何よりの成長」

半年ほど経った頃、ご本人さまからこんな感想をいただきました。
「前までは、“そこそこ出来たらいいや”って気持ちが強かったんですけど、最近は“これって本当に?”って、自分にツッコミを入れられるようになった気がします。」
それは、かつての“なんとかなるだろう”という感覚から、“自分の理解に納得できるまで詰めたい”という新しい基準が育ってきた証でした。
また、保護者さまからも、次のようなお言葉をいただきました。
「ようやく、“本当に分かっているかを自分で確認する”という習慣がついてきたように感じます。
今回は、本人なりに“やり切った”という感覚を持てたようで、結果的にそれが合格につながったのだと思います。」
京都府立医科大学への合格。それは、単なる知識の積み重ねではなく、「理解できたかを自分で問う力」と「思考の粗さに気づける感性」を育てた結果として、手に入れたものでした。
この受験を通じて、ご本人さま自身が“丁寧に取り組みきる力”や“曖昧さをそのままにしない姿勢”を身につけたことこそが、最大の成長だったのではないかと思います。
指導者の振り返り:「なんとかなる」から「なんとかしよう」へ
この生徒さまへの指導を通じて、改めて「楽観的な性格は、時に両刃の剣になりうる」と実感しました。
ポジティブさは、大きな失敗にも耐えられる力になります。
一方で、「深く考えなくても何とかなる」という判断基準と結びついたときには、本質的な成長の機会を逃してしまう原因にもなります。
この生徒さまの場合も、過去の受験での不合格を「運が悪かった」「あと少しだった」と処理してきたことで、理解の甘さや思考の曖昧さに踏み込む機会を逸していたように感じました。
だからこそ今回の指導では、ポジティブさを否定するのではなく、そこに“丁寧に詰める習慣”を乗せることを大切にしました。
- スルーしていた部分に気持ち悪さを覚えるようになった
- 「これは根拠が弱いと思う」と自分で気付けるようになった
こうした一つひとつの変化が、「理解した気になって終わらない自分」への転換だったと思います。
結果として、彼は京都府立医科大学に4度目の挑戦で合格を果たしました。
もちろん、最後は試験との相性や当日のコンディションも関わります。
ですが何よりも、「自分の理解を疑い、詰め切ろうとする姿勢」が整っていたからこそ、この勝負を勝ち切れたのだと感じています。
“なんとかなる”ではなく、“なんとかしよう”と動けるようになった。
その意識の変化が、彼の中でもっとも大きな転機だったのではないかと思います。
“なんとかなる”で終わらせないために
今回ご紹介したのは、「実力はあるのに、なぜか毎年届かない」という状態から抜け出し、“考え抜く力”を身につけて京都府立医科大学に逆転合格した浪人生の実例でした。
もちろん、性格や課題は一人ひとり異なります。
ですが、「なんとなくできた気がする」「きちんと理解できているか不安」と感じたことがある方にとっては、今回の事例は参考になったのではないでしょうか。
MEDICAL DIGでは、医学部志望の生徒一人ひとりに合わせた非認知スキルの強化や、学習スタイルの改善支援を専門に行っています。
「うちの子にも当てはまるかもしれない」
「もう一度、根本から学習の組み立てを見直したい」
そんな方は、ぜひお気軽にご相談ください。
初回のご相談・体験授業は無料で承っております。
ご希望の方には、現在の学習状況や目標に応じて、最適な講師や指導方法をご提案させていただきます。
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京都府立医科大学、今のままで合格できる?非認知力から見直す“合格可能性チェック”
過去3回の不合格を経て、ようやく合格をつかんだ今回の実例。
その裏側には、「勉強の仕方」や「自分との向き合い方」を根本から見直したプロセスがありました。
受験勉強がうまくいかない原因は、単なる学力不足とは限りません。
目的の不明確さ・思考の甘さ・計画力の弱さ・自分への甘さなど、テストでは測りづらい“非認知能力”が大きく関係していることも。
以下の簡単チェックを通じて、今の自分に必要な力を見つめ直してみませんか?
今から簡単!合格可能性チェックリスト
- ① 志望校に合格するイメージを具体的に持てていない
- ② 過去問を解いても「なぜ間違えたか」を深く分析していない
- ③ 勉強時間は確保しているのに、成績が思ったように伸びない
- ④ 自分にとって最優先の課題が分からず、手当たり次第に勉強している
- ⑤ 勉強の計画が形だけで、途中でずれても修正していない
- ⑥ 「とりあえず勉強していること」に安心してしまっている
- ⑦ 模試の点数や志望校判定に一喜一憂してモチベーションが上下する
- ⑧ 他人と比べてばかりで、「自分に何が足りないか」が見えない
さて、みなさんはいくつ当てはまりましたか?
- 0〜1項目: 合格への準備は順調です。今後は細部の精度を高めていきましょう。
- 2〜4項目: まだ改善の余地があります。戦略の軌道修正を意識してみてください。
- 5項目以上: 勉強方法や思考習慣に大きな課題があります。本当に“合格できる学び方”ができているか、今一度見直してみましょう。
非認知能力から見た「あなたに今必要な力」
- ①・⑦・⑧が当てはまる方:自己効力感や自己認知力が不足している可能性があります
- ②・③・⑥が当てはまる方:思考力や目的意識の弱さが学習効率を下げています
- ④・⑤が当てはまる方:戦略性や計画修正力が不足しています
京都府立医科大学に合格した彼も、「やればできるはず」「今回は運が悪かっただけ」と、根拠の薄い自信に頼っていた時期がありました。
しかし、理解の曖昧さや思考の甘さに自ら向き合い、“なんとなく”を放置しない学び方へと転換できたことで、ようやく結果に結びつけることができました。
非認知力を見える化して、合格戦略を立て直しませんか?
MEDICAL DIGでは、無料相談+非認知能力診断を通して、一人ひとりの課題を分析し、最適な指導法を一緒に考えています。
現状の悩みを整理したい方、自分の課題に合った勉強法を知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。







