京都大学医学部に限らず、理系学部への進学を目指す人は物理や化学を選択する場合が多いと思います。選択者が少ない分、生物は参考書や問題集も種類が少なく、どのように学習を進めるべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
一方で、医学部への合格を目指している場合は、入学後に生物の知識が非常に役立ちます。そのため、敢えて生物を選ぶという方もいらっしゃいますし、物理や化学がどうしても肌に合わないため、生物を選択するという方もいらっしゃるでしょう。
そこでこの記事では、理科科目の中ではややマイナーと言われている「生物」について、基礎から京大医学部レベルまで実力を伸ばすための勉強法を徹底的に解説していきます。
それぞれの実力やステップに応じた問題集のほか、生物オリンピックや特色入試での合格など、さらに高みを目指したい方におすすめの参考書などもご紹介していますので、ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。
- 基礎から入試本番レベルまで実力を上げるための具体的な道筋
- 現役の京大医学部生が実際に取り組んだ勉強法
- 基礎から超難問まで、各ステップごとのオススメ問題集
医学部受験の専門家
妻鹿潤
・個別指導塾の経営・運営でお子様の性質・学力を深く観る指導スタイル
・yahooやSmartNews、Newspicksなどメディア向け記事も多数執筆・掲載中
▼目次
京大医学部生物の特徴
まずは、京都大学医学部の入試制度から確認していきましょう。既に京大医学部の受験制度をしっかりと把握できている方は、「2.京大医学部生物の勉強方法・参考書・問題集」までお進みください。
京都大学医学部の入試は前期日程のみとなっており、後期日程では実施されません。また、全学部の中で唯一面接試験が実施されます。(面接対策についてはこちらの記事(医学部のグループ面接のポイントは?個別・集団・討論・MMI、それぞれの対策を徹底解説! – MEDICAL DIG(メディカルディグ) (pro-megajun.com))で詳しく解説しています)
各科目の配点は以下のとおりで、共通テスト250点/二次試験1000点の二次型の配点となっています。
理科科目については、物理・化学・生物のうちから2科目の選択となっており、共通テストと二次試験で同じ科目を選ぶことができます。
当然ながら京都大学医学部は最難関ではあるものの、理科科目、特に生物における難易度は必ずしも高いものであるとは言い切れません。
というのも、京都大学とはいえあくまで国公立大学ですので、教科書の範囲を超えた知識を求められることはありません。一部の私立大学(慶應義塾大学、昭和大学、聖マリアンナ医科大学など)では教科書を超えた知識がある場合に有利になるような出題がされることがありますが、京都大学の場合は教科書の知識さえしっかり押さえておけば大丈夫です。また、暗記量だけ見れば、化学よりも生物の方が少ないと考えて良いでしょう。
また、計算量についても、化学や物理に比べれば生物は段違いに少なく、出題されたとしても小問レベルでほとんどが四則演算、ごくまれに連立方程式や文字式が必要になる程度です。煩雑で膨大な計算を求められることはほぼ無く、さらに近年の京都大学では論述・考察により重きを置く傾向にあります。
ただし、求められる知識量や計算量が少ない分、生物では論述力と考察力が試されます。問題文で示されている内容を適切に読み取り、どのような反応であるのかを理解し表現するだけでなく、さらに別の条件下でどうなるかといった考察力も求められます。
京都大学医学部の生物を突破するためには、まずは文章を正確に読み取る読解力、そして的確かつ簡潔に回答する表現力が必要です。文系的な能力も求められる点が生物という科目の大きな特徴ですが、これらに自信のある方はぜひチャレンジしてみると良いでしょう。
さらにもう1点、医学部受験における生物の特徴を付け加えるとすると、他の科目と比較した際の圧倒的な将来性ということになります。
特にコロナ禍においては、PCR検査やmRNAを題材にした時事的な問題を出題する大学が非常に多く、生物分野の知識が今まさに医療現場で活用されていることを実感した受験生も多くいたことでしょう。
実際に生物選択の学生の方が、入学後に医学部の専門科目の授業に比較的ついていきやすいということもよく言われています。また、受験においてはモチベーションも非常に重要であり、「今学んでいることが、将来医師として働く際にも役に立つ」と思えることで目の前の勉強を頑張れるという方もいらっしゃいます。
周りがみんな物理と化学を選択していて不安に感じておられる方や、生物を選択しようか迷っている方は、以上の内容を参考にしていただき、悔いのない科目選びをしていただければと思います。
- 暗記は教科書レベルの内容のみでOK
- 他の科目と比べて計算は圧倒的に少なくて済む
- 大学進学後に学んだことを活かせる
京大医学部生物の勉強方法・参考書・問題集
まずは基礎をしっかりと身に付け、少しずつステップアップしていくことが勉強の鉄則であり、最難関の京都大学医学部と言えどもそれは同じです。
この章では、①基礎、②定着・応用、③実践の3ステップに分けて、京都大学医学部合格を目指すための勉強法とオススメの問題集をご紹介していきます。現役医学部生が実際に取り組んだ勉強法となっていますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
【京大医学部生物】ステップ①基礎レベルでの勉強法・参考書・問題集
まずは、基礎レベルでオススメの勉強法・参考書・問題集について紹介していきます。基礎レベルにおいては、学校の授業で生物を習っている人と、独学で進めている人の2つのケースに分けて解説していきます。
授業をしっかり受ける
基礎を身に付けるためにまず大切なのは、「学校の授業をきちんと受ける」ということです。京都大学レベルの難関の場合は、どうしても数学や英語の対策に時間を取られてしまいます。そのため、理科科目については特にしっかりと授業を聴き、その日の授業で習ったことはその日のうちに理解しきるという気持ちで挑みましょう。
「後でやれば良いや」と授業に集中しないのは、授業の分だけ時間を損していることになります。限られた時間の中でいかに学力を上げるかという点において、受験は時間との勝負でもあります。1秒でも無駄にしないという気持ちを普段から持ち、ストイックに学校生活を送っていただきたいと思います。
また、基礎レベルの段階であれこれと参考書を買ったり、問題集に手を出したりする必要はありません。学校で使っている教科書や副読本、問題集をまずはしっかりとやり込みましょう。高校の偏差値にもよりますが、京都大学医学部を目指すのであれば、定期テストで9割以上は得点することが最低条件であると考えましょう。
また、特色入試においては、「調査書の全体の学習成績の状況が概ね4.7以上であること」が出願要件の一つとなっています。もし特色入試での受験を検討している場合は、常日頃の授業態度や定期テストの点数が受験に直接関わってきますので、一年生のときからしっかりと授業に参加することがより一層重要となります。
さらに京都大学医学部では、全学部の中で唯一面接試験が実施されます。日頃の授業に真面目に取り組んでいたことや、将来、医師として働くことを見据えて生物を頑張っていたことなどはアピールポイントにもなりますので、そういった点においても「授業をきちんと受ける」ことには大きなメリットがあります。
独学で高校生物を学ぶ場合
高校によっては生物が選択できなかったり、どうしても生物の先生の教え方が肌に合わなかったりして、独学で学習を進めざるを得ない場合があると思います。そのような場合には、まずは教科書レベルの知識をしっかりと理解し定着させられる参考書を選ぶとともに、自分なりの復習用メモを作るという勉強法がオススメです。
まず、参考書については以下の2冊がダントツでオススメとなります。
① 大森徹の最強講義117講 生物[生物基礎・生物] | 大森 徹 |本 | 通販 | Amazon
② 新課程 視覚でとらえる フォトサイエンス生物図録 | 嶋田 正和, 坂井 建雄, 園池 公毅, 田村 実, 中野 賢太郎, 成川 礼, 湯本 貴和, 和田 洋 |本 | 通販 | Amazon
①「大森徹の最強講義117講 生物[生物基礎・生物] | 大森 徹 |本 | 通販 | Amazon」については、駿台予備校の生物講師として圧倒的な人気を誇る大森徹氏の著作で、実際の授業のように口語体で書かれているのが大きな特徴となっています。文章を読むのが苦手な人でも、授業を聴いている感覚で読めるため非常にオススメです。
内容も、高校生物の内容を基礎からハイレベルまで網羅しており、これ一冊で受験に必要な全ての知識を身に付けることができます。
②「新課程 視覚でとらえる フォトサイエンス生物図録 | 嶋田 正和, 坂井 建雄, 園池 公毅, 田村 実, 中野 賢太郎, 成川 礼, 湯本 貴和, 和田 洋 |本 | 通販 | Amazon」については、①の副読本(資料集)として活用する形になります。①の「大森徹の最強講義117講」は基本的に文字情報のみであるため、視覚的なイメージをつかむにはやや物足りない部分があります。
そこでこのフォトサイエンス図録を活用し、文字情報と併せてビジュアル的なイメージを持つことで、知識の定着度合いをグッと高め、勉強の効率を格段に向上させることができます。暗記だからといって「字面だけ覚えればよい」と考えるのではなく、新しいキーワードや知識が出てきた際には必ずイメージ図を確認し、文字と視覚イメージを合わせてインプットするようにしましょう。視覚イメージを持っておくことで、考察問題を解く際の着想の幅も広がります。
独学においては「自分でノートをまとめなければならない」と考える人も多いですが、必ずしも綺麗なノートを作る必要はありません。もちろん、ノートを作るのが好きで、ノートを作る過程で知識をインプットできるというタイプの方は、その方法でどんどん学習を進めていけばOKですが、そうでない人の場合はノートを作ることに時間が取られてしまい、勉強の効率が下がってしまうこともあります。
そういった方にオススメなのが、「ノートではなく復習メモを作る」という方法です。綺麗なノートを作るのではなく、
- 真核細胞とは?
- 動物細胞と植物細胞の違いは?
など、キーワードについての簡単な一問一答集を作り、学習した翌日に見直して復習し、さらに翌週には前の週の内容を復習するなどして、勉強した内容をこまめに思い出すことを繰り返すという方法がオススメです。
というのも、暗記や記憶は情報を脳にインプットする作業であると思いがちですが、実はそうではありません。私たちの脳には、これまでに捉えた情報の全てが既にインプットされていて、脳の中のどこかに必ず存在しています。脳にストックされた膨大な情報の中から適切な情報を引っ張り出す行為が記憶であり、暗記です。
つまり、「個体がただ1つの細胞からなる生物とは?」という問いに対して、“単細胞”と答えられるのは、脳の情報のストックから適切な単語を引っ張り出せているということであり、逆に“習ったはずなのに、すっかり忘れてしまっている”という状態は、脳の中で情報が迷子になってしまっているということになります。
したがって、参考書や単語帳を長時間眺めているだけでは暗記は捗りません。それよりも、単語帳から目を離し、頭の中でその単語を思い浮かべて自分の言葉で説明するという行為を繰り返すことによって、「情報を引っ張り出す」というプロセスを定着させることが大切です。その積み重ねによって、試験の際にも適切に情報を引っ張り出せるようになります。
京都大学に合格する人の多くは、暗記はインプットではなくアウトプットの繰り返しであることを理解し、日々勉強に励んでいます。暗記が苦手な方は、暗記や記憶のプロセスを今一度理解し、効率的に勉強を進めることを意識しましょう。
基礎レベルでオススメの問題集
教科書レベルの知識の定着を図るのであれば、前述のように、
- 授業をしっかり聞くこと
- こまめに復習(思い出すことの繰り返し)を行うこと
をまずは徹底しましょう。さらに問題集に取り組むのであれば、授業で生物を習っている場合には、学校で購入した傍用問題集を解いていけばOKです。定期テストもそこから出題されるケースが多いため、宿題で出された時だけでなく、テスト前には必ず範囲分の問題を解きなおすようにしましょう。
独学で学習を進めている方の場合は、「生物(生物基礎・生物)基礎問題精講 四訂版(旺文社・大森徹 著)」がオススメです。
- 学校の授業で生物を習っている場合→学校で購入した傍用問題集
- 独学の場合→生物(生物基礎・生物)基礎問題精講 四訂版(旺文社・大森徹 著)
「生物(生物基礎・生物)基礎問題精講 四訂版(旺文社・大森徹 著)」は、前述のオススメ参考書と同じく、駿台予備校講師・大森徹氏の著作となっていますので、「大森徹の最強講義117講 生物」と併せて使用することで、効率良く基礎の定着を図ることができるでしょう。
【京大医学部生物】ステップ②定着・応用レベルでの勉強法・問題集
知識のインプットがひと通り終わったら、次は身につけた知識を問題で使いこなすアウトプットの練習に進みます。アウトプットについては、
- 知識をアウトプットすることに慣れる、問題パターンを知る=①定着の段階
- パターンから外れた問題に触れる=②応用の段階
の2つの段階に分けることができます。当然ながら①定着の方が先に取り組むべき内容になりますので、まずは基礎~標準問題をどんどん解いて、定型的な問題に慣れていきましょう。その際にオススメの問題集は、やはり大森徹氏・著の「大森徹の最強問題集159問生物」です。
この問題集は、基礎から応用まで幅広い問題を取り扱っているだけでなく、問題ごとに前述の「大森徹の最強講義117講」の参考ページが記載されています。そのため、どの知識がどの問題に必要なのか(=インプットとアウトプットの関係性)が分かりやすく、生物全体の知識を体系的に理解することができるため非常にオススメとなります。
学校の授業で学習を進めていて最強講義を購入していないという方は、この問題集を補強するために購入を検討するのも良いでしょう。また、当然ながら内容は教科書に準拠していますので、学校で使っている教科書と見比べながら進める形でも構いません。
いずれにせよ、問題を解くときはどの分野のどの知識を使って解いているのかを意識し、知識同士のつながりや生物分野全体の体系を意識しながら取り組むようにしましょう。
ある程度オーソドックスな問題が解けるようになったら、次は②応用のステップに進みます。応用のステップにおいてオススメの問題集は「2021 実戦生物重要問題集 生物基礎・生物」です。
この問題集は、ここまでで紹介してきた「生物(生物基礎・生物)基礎問題精講 四訂版(旺文社・大森徹 著)」「大森徹の最強問題集159問生物」と比べて問題のレベルはやや上がるものの、基礎的な知識で十分太刀打ちできる内容となっています。
また、解説は最小限になっているため、既に知識が定着している分野についてはサクサクとテンポ良く解き進めることができるでしょう。逆に、定着していない内容については解説が不十分に感じるかもしれませんので、基礎的な知識がしっかりと定着できてから取り組むことをおすすめします。
もし受験までに時間的な余裕がない場合は、定着レベルの「大森徹の最強問題集159問生物」か、応用レベルの「2021 実戦生物重要問題集 生物基礎・生物」のどちらか一方に絞って取り組むと良いでしょう。知識が十分インプットできている場合は後者を、知識のインプットが不完全で、問題を解きながらインプットも並行して行いたい場合は前者がおすすめとなります。
【京大医学部生物】ステップ③実践レベルでの勉強法・問題集
いよいよ実践レベルになると、難関大学で出題されるような典型パターンに当てはまらない問題(=その場で解法を自分で考えださなければならない問題)に挑戦していくことになります。
特に生物は他の理科科目と違い、論述や考察が必要となります。最初は自己採点をするのも難しく感じるかもしれませんので、できれば学校や塾の先生に個別で指導してもらうことをオススメします。
また、基礎・定着・応用とステップを重ねてきたはずなのに、実践レベルになると途端に解けなくなってしまう方もいらっしゃいます。この場合は、知識の定着が不十分というよりは、思考のプロセスや着眼点、発想やアウトプットのコツが上手くつかめていない可能性があります。
どこにつまずきがあるのかを自分自身で見つけるのは非常に難しいため、できれば個別指導かつ質の高い塾や家庭教師を利用し、自分の現状を客観的に分析してもらうと良いでしょう。高難易度になって急につまずいてしまうようなケースでは、多くの場合、性格や特性、自信やモチベーションといったテストで測ることのできない要素が影響しています。
塾や家庭教師を選ぶ際には、単にテストや模試の結果を振り返るだけでなく、テストで測ることのできない個性(非認知能力、アトリビュート)を踏まえたアドバイスをしてくれるサービスを探すことをオススメします。
実践レベルでオススメの問題集は「生物[生物基礎・生物] 思考力問題精講」と京大・東大の過去問「京大入試詳解 15年 生物」「東大入試詳解25年生物第2版」です。
これらの問題集では、本番さながらの考察問題に取り組むことができます。特に「生物[生物基礎・生物] 思考力問題精講」は使っている受験生こそ少ないものの、考察問題に特化した非常に質の高い問題集となっています。生物を得点源にしたいと考えている方にオススメの一冊となっていますので、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。
なお、京都大学医学部レベルの入試においては、高難易度でハイレベルな思考力が求められる問題で合否が決まります。知識問題や典型問題は解けて当たり前の世界ですので、そこでつまずいている人は基礎から丁寧に見直し、まずは典型問題をサクサク解けるレベルを目指しましょう。
考察問題に取り組むときには、“初見でどこまで太刀打ちできるか”にこだわって解くことが大切です。パッと見て解法が分からないからと言ってすぐに解説を見てしまうのではなく、「問題文の中にヒントは無いか」「今、自分は何を理解して/何を理解していないのか(条件は理解できている?そもそも何を問われている?など)」を整理して、とにかく分かっていることを書き出していきましょう。
何問か解いていくうちに、自分が得意な問題のパターンやつまずきやすいポイントが見えてくるはずです。また、そうした記録を取っておくと、塾や家庭教師の先生に相談するときの材料にもなりますので、自分がどこまで自力で進められたのかは見える形で残しておくようにしましょう。
過去問に取り組む場合は、できるだけ本番同様に、時間を測りながら解くようにしましょう。自分の集中力がどれくらい持つのかを知るためにも、本番どおり2科目通しの180分でチャレンジすることをオススメします。かなりの長丁場になりますが、一息つくタイミングを見つけるなど、集中力をコントロールする方法を見つけていくことも大切です。
京大医学部生物のさらなる高みを目指す(生物オリンピック・特色入試)
京都大学医学部を受験する方の中には、生物オリンピックでの入賞や特色入試での合格を目指している方もいらっしゃるかもしれません。そのような方にオススメの参考書が、以下の2冊です。
これらの参考書(書籍や事典、学術書と呼んだ方が適切かもしれません)からは、高校生物の範囲を超えた最先端の生物の知識を得ることができます。内容も大ボリュームであるため、全てを読み切るとなると受験勉強においては時間を取られ過ぎてマイナスにすらなるかもしれません。
しかしながら、生物という学問を心から楽しみたい人や、生物オリンピックで入賞を目指している人にとっては、受験における有利不利とは関係無く、知的好奇心を満たしてくれるかけがえの無い一冊となるでしょう。
また、生物オリンピックや特色入試を目指さずとも、息抜きとしてこうした専門書を読むのも生物の面白さの一端に触れることになり、モチベーションの維持につながることもあります。全部を読まずパラパラとめくってみたり、教科書の内容を深めるために事典的に使ったりすることもできますので、興味のある方は購入してみても良いでしょう。
生物オリンピックを目指す場合は、とにかく過去問を解くことが大切です。生物オリンピックの過去問は全て公開されていて、解説も非常に丁寧です。また、予選は共通テストと同じマーク式となっていますので、共通テストの練習として活用することもできます。(生物オリンピック公式HP:生命のもつ面白さや不思議さを堪能し 君の生物学を世界で深めよう (jbo-info.jp))
こちらもキャンベル生物学と同様、生物オリンピックを目指す人以外にとっても知的好奇心や生物分野への知的好奇心を掻き立ててくれるものであり、モチベーション維持にもつながりますので一度目を通してみると良いでしょう。
京都大学医学部生物の勉強法・参考書・問題集のまとめ
この記事では、京都大学医学部に生物選択で合格するための勉強法やオススメの参考書・問題集について詳しく解説してきました。改めてポイントをまとめると、以下のとおりです。
- 生物は暗記科目のイメージがあるが、京大レベルでは「論述・思考力」が必要
- 京大と言えども国公立なので、暗記量は教科書レベルでOK
- 学校の授業にしっかりと集中し、時間を無駄にしないことが大切
- 独学の場合は大森徹氏の著作シリーズがおすすめ
- 実践レベルのオススメ問題集は「生物[生物基礎・生物] 思考力問題精講」
- 高難易度の問題でつまずく場合は、学力以外の要素(アトリビュート)が関係していることも多い
京都大学医学部レベルの難関に立ち向かうためには、計画的に勉強を進めることが大切です。ペース配分が苦手な方は、塾や家庭教師を利用して学習のペースを作ってもらうようにしましょう。
また、高難易度の問題になると解けないケースにおいては、単なる知識不足ではなく、勉強に向かう姿勢や自信、考え方のクセなどがつまずきの原因になっていることもあります。こうした壁を突破するためには、勉強以外の力(非認知能力、アトリビュート)の観点から分析を行うことが非常に重要になります。
私たち医学部個別指導MEDICAL DIGでは、アトリビュートの観点で生徒さまのつまずきの原因を明らかにするとともに、一人一人に合った最適な学習計画を見つけ出し、合格に向けて丁寧にサポートしてまいります。合格まであともう一歩及ばずに伸び悩んでいる方は、是非一度MEDICAL DIGまでご相談ください。
また、指導や面談はオンラインにて実施しているため、全国各地からご利用いただくことができます。お住まいの近くに医学部専門塾が無くお困りの方や、今利用している塾や予備校と併用したい方など、様々なニーズにお応えすることが可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
京都大学医学部への合格を目指して、一緒に頑張りましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。