多くの医学部では、帰国子女向け入試であっても日本語での筆記試験や、日本留学試験(EJU)のスコア提出が求められるのが一般的です。
一方、国際医療福祉大学医学部は、一次試験・二次試験を含め、すべての試験を英語で実施している、非常に特徴的な医学部です。
英語での受験が可能という点だけを見ると、「英語が得意であれば有利なのでは」と感じられるかもしれません。しかし実際には、英語力そのものよりも、英語で数学・理科・医療的テーマを正確に理解し、論理的に表現できるかが評価の中心になります。
本記事では、国際医療福祉大学医学部の募集要項をもとに、帰国生・海外教育経験者向け特別選抜の仕組みや試験内容を整理し、どのような準備が求められるのかを分かりやすく解説していきます。
英語で医学部を目指すという選択肢を、現実的な進路として検討するために、まずは正確な入試の全体像から確認していきましょう。

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▼目次
国際医療福祉大学医学部 帰国生向け特別選抜の基本概要
国際医療福祉大学医学部では、海外で教育を受けてきた生徒を対象に、「帰国生徒特別選抜」という入試方式を設けています。
この選抜は、日本の医学部の中でも非常に特徴的で、一次試験・二次試験を含め、すべて英語で実施される点が最大の特徴です。
ここではまず、募集要項に基づいて制度の全体像を整理します。
実施時期と募集の枠組み
国際医療福祉大学医学部の帰国生向け特別選抜は、年2回実施されます。
- 第1回:9月頃
- 第2回:11月頃
いずれも、海外での学習を終えた、または終える見込みの生徒が対象となります。
一般入試とは別枠で行われる選抜ではありますが、募集人数は決して多くなく、2025年度入試においては若干名募集に対して76名受験、合格者は6名という合格率約8%の競争率の高い入試選抜である点は押さえておく必要があります。
出願資格の考え方
出願資格は、主に以下のような海外教育歴を前提として設定されています。
- 一定期間以上、海外で継続して教育を受けていること
- 海外の正規教育課程、または国際的に認定された教育課程を修了(または修了見込み)であること
単に「海外に住んでいた」という事実だけではなく、どの教育制度のもとで、どの期間学んできたかが重要になります。
そのため、学校の種類(現地校・インターナショナルスクール等)や修了資格によっては、事前確認が必要になるケースもあります。
試験科目と選抜方法の全体像
帰国生徒特別選抜では、以下の流れで選抜が行われます。
一次試験(筆記)
- 英語
- 数学
- 理科2科目(物理・化学・生物から選択)
- 小論文(一次試験時に実施、二次選考で評価)
二次試験(面接)
- 個人面接(英語)
なお、英語で実施されるとはいえ、評価されるのは「英語が話せるか」ではなく、英語で学術的な内容を正確に理解し、論理的に処理できるかという能力です。
次の章では、英語で行われる筆記試験(英語・数学・理科・小論文)では、どのような力が見られているのかを、募集要項と既存情報をもとに整理していきます。
一次試験の構成と出題の特徴
国際医療福祉大学医学部(帰国生徒特別選抜)の一次試験は、英語・数学・理科2科目(物理/化学/生物から選択)・小論文で構成されています。
「全試験が英語で実施される」という点が注目されがちですが、内容そのものは医学部入試として十分な学力を前提とした出題です。語学力だけで対応できる試験ではなく、一般的な医学部受験と同水準の基礎力・処理能力を、英語で発揮できるかが問われます。ここでは、科目ごとに出題の特徴を整理します。
数学の出題傾向と対策の考え方
数学は数1A2BCを中心に、数3の微積分まで含めた幅広い範囲から出題されます。
小問集合では、以下の分野がバランスよく出題されやすい構成です。
- 関数
- 場合の数・確率
- 整数の性質
- 数列
- ベクトル
- 複素数平面
- 平面上の曲線
大問では微積分が1題含まれることを想定し、立式から処理までを正確に進める力が重要になります。
英語の出題傾向と対策の考え方
英語は、文法・語法・語彙・読解力を総合的に評価する構成です。
出題形式は以下のようなものが想定されます。
- 文法・語法問題
- 整序問題
- 誤り指摘(文法だけでなく文脈上の不適切表現を含む)
- 長文読解(2題程度)
単語力だけでなく、英文全体の構造や論理関係を把握できるかが重要になります。
物理の出題傾向と対策の考え方
- 図表やグラフを読み取る問題が多い
- 誘導付き問題が多く、後半ほど難度が上がる
- 計算量が多く、時間管理が重要
現象理解だけでなく、数式処理と情報整理の力が得点差につながります。
化学の出題傾向と対策の考え方
化学は、標準〜やや難レベルの問題が中心で、問題量が多く、実力差が出やすい科目です。
構成としては、
- 小問集合
- 理論化学
- 無機化学
- 有機化学
からバランスよく出題される傾向があります。
出題内容には、
- 実験器具を含む細かな知識の正誤
- 理論計算やグラフの読み取り
- 有機化合物の構造決定
- 高分子・生体関連分野
などが含まれ、単なる暗記では対応しにくい問題も多くなります。
問題文を丁寧に読み、条件整理を正確に行う力が求められます。
生物の出題傾向と対策の考え方
生物は、基本〜標準問題を中心としつつ、知識の網羅性と実験考察力の両方が問われます。
大問は、
- 基本知識を問う選択・正誤問題
- グラフ・図表を用いた実験考察や計算問題
という構成になりやすいです。
頻出分野としては、
- 遺伝情報
- 体内環境
- 動物の反応
- 生態
- 進化・系統
が挙げられます。
特に遺伝や体内環境など医学と関連の深い分野、進化・系統(遺伝子頻度や法則の理解)は重点的な対策が必要です。
次章では、小論文と面接がどのように評価されるのか、その位置づけと対策の考え方を整理します。
小論文・面接は何を見ているのか|国際医療福祉大学が評価したい力
国際医療福祉大学医学部の帰国生徒特別選抜では、筆記試験に加えて、小論文と英語面接が重視されます。
全試験が英語で実施されるという形式面だけを見ると、「英語力」が強く問われているように感じられるかもしれません。
しかし実際には、語学力そのものよりも、英語を用いてどのような思考を行い、どのような価値観を持っているかが評価の中心になります。
この章では、小論文と面接がそれぞれどのような位置づけにあり、どのような力が見られているのかを整理します。
小論文で問われているのは「知識」ではなく「思考の深さ」
国際医療福祉大学医学部の小論文では、単なる医療知識や時事問題の暗記が問われているわけではありません。
2023年度の出題では、世界で起きている戦争や社会的対立といった大きなテーマを題材にしながら、そこから「人間の対立とは何か」「対立はなぜ生まれるのか」といった抽象度の高い問いが提示されました。
ここで重要なのは、特定の国際問題について詳しく説明できるかどうかではありません。評価されているのは、複雑な対立を一面的に捉えるのではなく、背景にある要因を整理し、そこから自分なりの学びや考えを導き出せているかという点です。
論理構成と視点の一貫性が評価を左右する
小論文は英語で書く形式ですが、評価の軸は英作文の技巧ではありません。
むしろ、以下のような点が重視されます。
まず、問いに正面から向き合っているかどうか。
テーマをずらしたり、抽象論に逃げたりせず、「人間の対立」という問いに対して、自分なりの理解を示しているかが見られます。
次に、論理の流れが一貫しているかどうか。
序盤で提示した考えが、途中で矛盾していないか。具体例や説明が、最初の問題提起ときちんと結びついているか。
そして最後に、その考察が「自分は何を学んだのか」という形でまとめられているか。単なる説明や評論で終わらず、思考の到達点が示されていることが重要です。
医学部の小論文では、結論そのものよりも、そこに至る思考のプロセスが評価対象になります。
この点は、一般的な英語資格試験のエッセイとは大きく異なる部分です。
面接は“小論文で示した思考”を確認する場
二次試験で行われる英語による個人面接は、小論文と切り離して考えるべきではありません。
むしろ、面接は小論文で示された思考や価値観を、対話の中で確認する場として位置づけられています。
面接では、
「なぜ医学部を志望したのか」
「将来どのような医師を目指しているのか」
「社会や医療の課題をどう捉えているのか」
といった質問が、英語で投げかけられます。
ここで問われているのは、自分の考えを、相手に分かる形で整理し、論理的に伝えられるかどうかです。
小論文で示した「対立の捉え方」や「価値観の整理」が曖昧な場合、面接でも回答は抽象的になりやすく、話が深まりません。
逆に、小論文の段階で思考が整理されていれば、面接はその内容を補足し、具体化する場になります。
面接は「討論力・論理性」を見るための対話型評価
実際の面接では、冒頭で「これから、あなたの討論力や論理性を見るための面接を行います」
といった趣旨の説明がなされ、その直後から質疑に入る形式が取られることが多いようです。
最初に問われるのは、身近な情報への関心です。たとえば、ニュースを日常的に見ているかどうか、
どのような媒体(新聞、ニュースサイト、SNSなど)を使っているか、最近気になったニュースは何か、
といった質問から対話が始まります。(※2023年度受験生徒からの聞き取りより作成)
ここで重要なのは、「正解のニュース」を答えることではありません。どのような関心を持ち、社会の出来事をどう捉えているかが見られています。
その後、受験者が挙げたニュース内容に応じて、質問は徐々に深掘りされていきます。
医療に関する話題を挙げた場合には、その内容理解についてさらに問われることがあります。
たとえば、新しい治療法や医薬品に関するニュースを話題にした場合、その背景や仕組みについてどこまで理解しているか、あるいは、そのニュースをどう受け止めたのか、といった点について追加の質問が重ねられます。
つまり、この面接は「どれだけ専門知識を暗記しているか」ではなく、「問いを投げかけられたときに、どう考え、どう言葉にするか」を見るための対話型の面接だといえます。
小論文で示した考え方や視点が、実際の会話の中でも一貫しているかどうか、その場での質問に対しても論理的に対応できるかどうかが、この面接の重要な評価ポイントになります。
英語力だけで進めていませんか
MEDICAL DIGでは、医学部受験生向けの小論文個別指導・添削サポートを実施しています。
国際医療福祉大学の帰国生入試は、英語で「考えを整理して伝える力」が見られます。
もし今、対策の方向性が合っているか不安なら、現状整理からでもご相談いただけますので、お気軽にご相談ください。
MEDICAL DIGでは何をどのように対策しているのか― 国際医療福祉大学医学部 帰国生入試に向けた実践的サポート
国際医療福祉大学医学部の帰国生徒特別選抜は、英語力だけで突破できる入試ではありません。
英語で数学・理科・小論文・面接に向き合い、医学部レベルの思考と判断を求められる、難度の高い選抜です。
MEDICAL DIGでは、この入試の特性を前提としたうえで、帰国生入試の指導経験を積んだプロ講師が中心となり、受験までのプロセスを一貫してサポートしています。
帰国生入試に精通したプロ講師が専任で担当
MEDICAL DIGでは、帰国生・海外教育経験者の医学部受験を多数指導してきたプロ講師が、初期の学力確認から受験直前までを専任で担当します。
帰国生入試では、
- 海外校ごとの履修差
- 英語では理解できているが、日本の入試形式では抜けやすいポイント
- 科目ごとの「できているつもり」の見落とし
といった、一般入試とは異なるつまずきが起こりがちです。
そのため、表面的な成績や資格だけで判断せず、実際の解答プロセスを見ながら、どこに本質的な課題があるのかを丁寧に見極めていきます。
日本語が苦手な生徒でも対応可能な指導体制
帰国生・海外教育経験者の中には、
- 学力は十分にあるが、日本語での指導に不安がある
- 専門的な内容は英語の方が理解しやすい
というお子さまも少なくありません。
MEDICAL DIGでは、英語での指導が可能な講師が在籍しており、数学・理科・小論文・面接対策を英語ベースで進めることも可能です。
無理に日本語に切り替えるのではなく、英語で理解した内容を、入試で求められる形に整理していくことで、
思考の負担を最小限に抑えながら対策を進めます。
英数理は「英語で解く」前提で学力ギャップを補う
国際医療福祉大学医学部の筆記試験は、内容自体は一般的な医学部入試と同水準です。
MEDICAL DIGでは、
- 英語の問題文を正確に読み取る力
- 条件や数式を英語情報と結びつけて処理する力
- 時間制限下での取捨選択
といった力を、科目ごとに分解して対策します。
単に英語で問題を解かせるのではなく、医学部入試として必要な考え方を、英語で再構築することを重視しています。
小論文・面接は「思考の一貫性」を軸に対策
小論文と面接は、別々の試験ではありますが、評価されているのは共通して「思考の中身」です。
MEDICAL DIGでは、
- 小論文で扱うテーマについて、考えを言語化し整理する
- 価値観や立場が一貫した構造になっているかを確認する
- 面接で深掘りされても崩れない論理をつくる
という流れで対策を行います。
模範解答や想定問答を覚える対策ではなく、その場で問いを投げかけられても対応できる思考力を育てていきます。
海外在住・時差がある環境にも対応したサポート
帰国生入試では、海外在住のまま受験準備を進めるケースも多くあります。
MEDICAL DIGでは、
- オンライン指導を前提とした対応
- 時差を考慮したスケジュール調整
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「帰国後に一気に詰め込む」のではなく、海外在住の段階から、無理のないペースで準備を進めることもできます。
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MEDICAL DIGでは、帰国生・海外教育経験者の医学部受験を前提に、英数理と小論文・面接を一貫して対策します。
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無料相談や体験授業を通じて、合格に直結する学習法を一緒に見つけていきましょう。







