浜松医科大学を目指す受験生の皆さんにとって、試験の傾向や対策をしっかり把握することは、合格への大きな第一歩となります。
特に、医学部受験においては入試科目が多岐にわたります。そのため、適切な対策をしないと合格のチャンスを逃してしまいます。
この記事では、浜松医科大学の一般型入試(前期・後期日程)の基本情報をはじめ、各教科の傾向や実践的な対策を徹底的に解説します。
また、入試に必要な配点や合格最低点についても詳しく紹介しています。浜松医科大学の対策に役立つ内容となっていますので、ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。
- 浜松医科大学の入試の基本情報(制度や配点、合格最低点)
- 各科目の傾向と対策(英語、数学、理科、面接、小論文)
- 前期と後期日程のそれぞれの対策方法
- 受験生向けの合格可能性チェックリスト
- 浜松医科大学を目指している受験生
- 一般型入試(前期・後期)の対策を強化したい人
- 受験科目ごとの傾向と対策を知りたい人
- 自分の受験勉強が合格に向けて正しい方向に進んでいるか不安な人

医学部受験の専門家
妻鹿潤
・個別指導塾の経営・運営でお子様の性質・学力を深く観る指導スタイル
・yahooやSmartNews、Newspicksなどメディア向け記事も多数執筆・掲載中
▼目次
浜松医科大学入試|志望校の傾向を知って、効率的に対策しよう
受験対策は、まず志望校の傾向を知ることから始まります。
浜松医科大学の入試で出題されにくい問題に時間を費やすよりも、出題されやすい問題に集中して対策を行う方が効率的です。
特に、ほぼ毎年出題されるような問題に関しては、対策を行っていないと致命的な失点につながる可能性があります。
そのため、浜松医科大学の入試の特徴や、どの教科でどんな問題が出題されるのかを把握し、それに基づいた勉強を進めることが重要です。
そこでこの以下では、浜松医科大学の入試を受ける際に知っておくべき基本的な情報と、効率的な対策の方法について解説します。
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浜松医科大学の入試基本情報(制度や各教科の配点、合格最低点など)
まずは、浜松医科大学の入試に関する基本情報を確認しましょう。制度や試験科目をご存知の方も、改めて整理することで受験勉強の方向性が明確になります。
基本情報
浜松医科大学の一般型入試は前期と後期に分かれており、それぞれ定員や科目が異なります。定員は以下のとおりです。
- 医学科(前期日程):定員75名
- 医学科(後期日程):定員15名
- 看護学科:定員40名
前期日程と後期日程では出題科目や配点が異なるため、各日程ごとに特化した対策が必要です。また、地域枠に関しても、特定の地域に貢献する意思がある受験生には有利な制度となっているため、この制度についてもしっかり理解しておきましょう。
地域枠制度について
浜松医科大学には「地域枠制度」があります。
この制度は、医師不足が深刻な地域において、将来的にその地域で医療に従事する意思を持つ学生を対象とした特別な入学枠です。
具体的には、地域医療に貢献することを前提に、学費免除や奨学金支給といった支援が行われる仕組みとなっています。
地域枠制度の概要
地域枠制度は、国や自治体が主体となり、一定期間の地域勤務を条件に、入学枠を設ける制度のことです。
浜松医科大学では、地域医療の発展を支えるため、地域枠の学生に対して学費の一部免除や奨学金の支給が行われます。
これにより、経済的な負担を軽減しながら地域医療に貢献することができます。
地域枠制度のメリット
地域枠制度の最大のメリットは、一般枠と比べて倍率が低くなることです。2025年度の入学試験では、以下のような差が見られました。
- 医学科・前期日程
一般枠:4.9倍
地域枠:3.7倍 - 医学科・後期日程
一般枠:14.4倍
地域枠:13.0倍
このように、地域枠の方が倍率が低いことが多く、比較的合格のチャンスが高いと言えます。
また、経済的な支援が受けられる点も大きなメリットです。
地域枠で入学すると、静岡県医学修学研修資金という貸与型奨学金を6年間受けることができ、学費や生活費の大部分をカバーすることができます。
ただし、この奨学金は貸与型のため、卒業後に返済が必要となります。進学後のキャリアも見据えた上で、制度の活用を検討しましょう。
地域枠制度のデメリット
一方で、地域枠制度にはデメリットもあります。最大のデメリットは、卒業後に一定期間、静岡県内での勤務が求められる点です。
具体的には、地域枠で入学した学生は、静岡県キャリア形成プログラムに沿った臨床研修や診療業務に従事することが義務付けられます。
これには、9年間の静岡県内での病院勤務や、医師少人数区域での4年以上の勤務が含まれています。このように、卒業後は多くの時間を静岡県で過ごすことが求められます。
そのため、地域枠で受験する場合は、静岡県内での長期的な勤務に対する意欲や覚悟が必要です。地域医療への貢献が求められることを考慮した上で、この制度を選択するか決めることが大切です。
配点について
浜松医科大学の医学科では、前期日程と後期日程で配点が大きく異なります。また、看護学科についても、共通テストと二次試験の配点比率が大きく異なるため、それぞれに合った対策を立てる必要があります。
詳細は以下のとおりです。
- 共通テスト:475点
- 二次試験(数学・理科・外国語):700点
- 面接:100点
前期日程では二次試験の配点が高いため、共通テストで一定の得点を確保した上で、二次試験に向けて深堀りした対策が求められます。
- 共通テスト:950点
- 小論文:100点
- 面接:250点
後期日程では、共通テストの配点が大きいため、まずは共通テストで高得点を狙い、二次試験では小論文や面接の対策を行うことが重要になります。
- 共通テスト:750点
- 二次試験(外国語):200点
- 面接:50点
看護学科は共通テストの配点が非常に高いので、しっかりと対策する必要があります。また、二次試験での筆記試験は外国語のみなので、英語について入念に対策をしておくことが大切です。
浜松医科大学|各科目の傾向と対策(医学科・前期日程)
2024年度の入学試験では、共通テストの合格者平均は450点換算中365.2点で約81%、二次試験での合格者平均は700点中448.0点で約64%でした。
これを目標として、各教科で自分が目指す点数を考えておきましょう。
なお、2024年度までは共通テストに情報がなかったので、共通テストの満点が475点ではなく450点になっています。
以下では、各科目の対策の詳細について解説します。
英語
浜松医科大学の英語試験は、制限時間90分で大問は3つに分かれています。出題される問題は長文問題を中心に構成されており、理解力や英作文の能力が試されます。以下では、各問題の特徴とその対策方法を紹介します。
第1問(長文問題)
第1問は長文読解で、配点40点となっています。出題される設問の形式は毎年ほぼ固定されている点が特徴です。設問は以下の通りです。
2. 設問2~3:本文の理解を問う問題(下線部説明など)
3. 設問4:7つの選択肢から本文の内容に合致するものを3つ選ぶ問題
- 単語・語句の意味をしっかり記憶する
市販の問題集を活用して、基礎的な単語や語句をしっかり覚えておきましょう。特に、語句の意味(例えば「account for ~」など)は重要です。設問1では語彙問題が確実に出題されますし、設問2や3の内容理解にも役立ちます。 - 長文読解の練習
長文問題では約800語の長文が出題されるため、集中力と文章理解力が求められます。普段から長文読解の練習に取り組み、文章を最後まで読み切る習慣をつけましょう。共通テストの長文問題や過去問を活用するのがおすすめです。
第2問(長文問題)
第2問も長文問題ですが、配点30点で、第1問とは傾向が大きく異なります。設問は以下の通りです。
2. 設問2:本文の内容について簡単な英作文(2問)
- 語彙力の強化
設問1では、空欄に適切な単語を選ぶ問題が出題されます。ここでは、語彙力が非常に重要です。市販の単語帳を活用し、日常的に単語を覚えることで、確実に得点できる分野にすることができます。 - 簡単な英作文の練習
設問2では、本文の内容について簡単な英作文を作成する問題が出題されます。英作文に関しては、自分の意見を簡潔に、かつ正確に伝える練習が求められます。日常的に英作文を練習し、構成力を鍛えることが重要です。
第3問(英作文)
第3問は英作文で、配点30点です。この問題では、指定されたテーマについて100~150語のエッセイを作成します。特に特徴的なのは、段落分けを求められる点です。
- 英作文の練習
浜松医科大学の英語では、日本語から英語への翻訳問題は出題されません。そのため、自分の言葉で意見を述べる表現力や作文力が求められます。過去問や問題集を使って、英作文の練習に取り組みましょう。 - 段落構成の練習
英作文は、パラグラフ(段落)ごとに意見を整理して表現する能力が求められます。段落構成に慣れるために、3段落のエッセイを書く練習をしましょう。最近では、2段落や2つの質問について別々の段落で回答する形式も出題されているので、柔軟な対応が求められます。
総じて、英語の対策としては以下を重視すると良いでしょう。
単語や語句の知識をしっかりと積み重ねることは、英語の試験全体において非常に重要です。特に、医療関係の語句や日常的に使用される表現はしっかりと押さえておきましょう。
2. 長文読解力の向上
習慣的に長文問題に取り組んで読解力を養い、試験本番でもスムーズに英文が読めるようにしておきましょう。
3. 英作文の練習
英作文は、自分の意見を論理的に整理し、的確に表現する練習を重ねることが大切です。特に、浜松医科大学では段落構成が重要になりますので、段落ごとに内容を整理して書くことを意識しましょう。
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数学
浜松医科大学の数学試験は大問4つで構成されており、制限時間は90分です。問題数に対して時間が短いため、時間配分と解答スピードが非常に重要です。
難易度としては標準的な問題が多いものの、時には抽象度の高い証明問題や高い難易度の問題が出題されることがあります。
近年の傾向として、出題分野は「いろいろな式(不等式、剰余定理など)」や三角比、極限が頻出となっています。また、数学Bの範囲から「統計的な推測」が出題されることがあるため、この分野に対する対策が必須です。
それでは、浜松医科大学の数学の対策について詳しく見ていきましょう。
標準的な難易度の問題を正確に解けるようにする
浜松医科大学では、標準的な難易度の問題を正確に解くことが重要です。基礎的な問題や少し発展的な問題も確実に解けるようにしておかないと、高得点は狙えません。
- 市販の問題集を使い、基礎問題はもちろん、発展問題も解けるようにしておきましょう。
- 理解しているだけでは不十分です。問題を実際に解くことで、解法の定着を図りましょう。特に、頻出分野である「不等式」「三角比」「極限」などの問題については何度も解き直し、パターンを覚えることが大切です。
「統計的な推測」を勉強しておこう
統計的な推測は数学Bの範囲内に含まれますが、予備校などでは後回しにされがちな分野です。というのも、他の大学の試験では統計的な推測は出題範囲から除外されることが多いためです。
ですが、浜松医科大学では過去に統計的な推測が出題されたことがあり、2017年度や2020年度に出題実績があります。
- 統計学の基礎をしっかりと学び、統計的な推測の問題に対応できるようにしましょう。
- 基本的な統計手法(平均、分散、標準偏差、確率など)を理解し、練習問題を通じて応用力を高めましょう。
問題の難易度を判断できるようにしよう
浜松医科大学の数学では、時々非常に難しい問題が出題されますが、こうした高難易度の問題は多くの受験生が得点できず、差が付きません。
そのため、難問を解けるようにすることよりも、標準的な問題を確実に解けるようにすることが合格への近道となります。
- 時間配分の意識:標準的な問題にしっかりと時間をかけ、難問に時間をかけすぎないように心がけましょう。過去問や模試を使って、試験時間内に問題を解くスピード感を身につけることが重要です。
- 模試の活用:大手予備校の模試を受け、時間配分や問題の難易度を実戦形式で確認しておくことが効果的です。
総じて、浜松医科大学の数学の対策としては、以下がポイントになります。
数学は標準的な問題を確実に解けるようにすることが最も重要です。基礎から発展的な問題まで幅広く解くことで、試験本番に向けた実力を養いましょう。
2. 統計的な推測の対策
他の受験生が後回しにしがちな分野をしっかりと対策し、出題されても動揺せずに対応できるように準備しておきましょう。
3. 時間配分を意識する
試験の時間内に問題を解き終えるためには、時間配分の訓練が不可欠です。模試や過去問を通じて、時間内に解答を完了できるよう練習しましょう。
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理科
浜松医科大学の理科は、2科目各100点、制限時間は120分です。試験時間はややタイトであるため、どの科目にどれだけの時間を割くかを事前に考えておくことが大切です。
理科の科目は、物理・化学・生物の中から選択する形となりますが、各科目の特徴を理解し、戦略的に対策を行いましょう。
物理
浜松医科大学の物理は、大問4つまたは5つで構成されており、制限時間60分に対して問題数が多いのが特徴です。出題される分野は、力学、波動、熱力学、電磁気学、原子の5分野から、それぞれの大問で1分野ずつ出題されます。
過去の傾向としては5分野1題ずつが多いですが、近年では大問4つの年が2年続いています。
問題の内容は標準的な難易度のものが多いですが、難問が少ないため、しっかりと基礎を固めて失点をできるだけ少なくすることが大切です。
1. 苦手分野を作らない
物理では、全ての分野から満遍なく出題されるため、苦手分野を作らないようにしましょう。特に、力学や電磁気学など基礎的な内容をしっかり学習し、各分野の問題に対応できるようにしておくことが大切です。
2. 素早く正確に解けるようにする
物理の最大の特徴は、制限時間が短いため、素早く解くことが求められる点です。問題を解く際には、計算ミスやケアレスミスを防ぐために、正確さを保ちながら迅速に解くことを意識しましょう。
3. 時間配分の訓練
練習問題を解く際には、時間制限を設けましょう。大問ごとにどれだけの時間をかけるか、問題を解くスピードを意識することが必要です。
化学
浜松医科大学の化学は大問4つで構成され、出題される分野に一定の傾向があります。
特に、理論化学と有機化学に関する問題が多く出題されます。第1問、第2問は理論化学が出題されることが多く、無機化学に関する小問も関連して出題されることがあります。
第3問と第4問は、有機化学が出題され、特に構造決定問題が多いのが特徴です。
1. 有機化学を得点源にする
浜松医科大学の化学試験では、毎年半分の大問が有機化学をテーマにしています。構造決定問題や高分子化合物の問題が出題されるため、有機化学を得点源として確実に得点できるようにしましょう。
2. 素早く正確に解けるようにする
化学では計算問題が煩雑なことがありますが、時間内に解答するためには、問題を素早く、かつ正確に解く能力が求められます。ケアレスミスを防ぐためにも、練習時から見直しの習慣を身に付けるようにしましょう。
3. 計算の練習を強化する
化学では計算問題が多く出題されるため、計算に慣れておくことが重要です。難易度の高い計算問題にも取り組み、時間内に解けるように練習しましょう。
生物
浜松医科大学の生物では、4つの大問が出題されます。出題範囲にはっきりとした傾向はありませんが、遺伝や代謝といった医療に関連する内容がやや多く出題されます。
また、記述問題が頻出であるため、基本的な知識をしっかりと言語化して説明できるように対策する必要があります。
1. 基本事項の知識を定着させる
生物では、基本的な知識やテーマについて説明できるレベルまで理解しておくことが大切です。特に、遺伝や代謝の基礎をしっかりと学び、問題に対応できるようにしましょう。
2. 問題文の読解力を高める
生物の問題では、実験の結果をグラフや表で提示し、その結果をもとに考察を求められることが多いです。このため、問題文を正確に読み取り、情報を整理して考察を行う能力が必要です。実際に過去問や問題集を解き、解答方法に慣れておきましょう。
3. 医療系知識を身につける
医学系の入試では、医学に関連する知識が求められることがあります。例えば、浜松医科大学では、脾臓と肝臓の関連性や視覚に関する脳の領域などの医療に関する問題が出題されることがあります。これらの知識は、日頃から医学関係の情報にアンテナを張って収集しておくことで、対応できるようになります。
総じて、理科の対策としては以下の点が重要です。
物理、化学、生物の各科目において、基礎知識をしっかりと定着させることが合格への近道です。特に、実験の結果を解釈する能力や、問題文を読み取る能力を強化しましょう。
2. 時間配分を意識する
120分という短い試験時間で、物理・化学・生物の2科目を解くためには、時間配分をしっかりと意識することが必要です。模試を使って実際に練習し、時間内に解答を終わらせる練習をしておきましょう。
3. 記述力を養う
特に生物では、記述問題が頻出です。自分の言葉で内容を説明する練習を積むことで、実際の試験でも落ち着いて対応できるようになります。
面接
浜松医科大学の面接は、配点100点となっています。
面接で聞かれる内容は、志望理由や理想の医師像、高校での活動についてなど、典型的な質問が中心となります。加えて、時事問題や医療に関する一般的な意見を求められることもありますが、これらは特別な準備が必要というわけではなく、日常的に医療や社会問題に関心を持ち、意見を持つことで対応できます。
そのため、面接対策としては、自分の志望動機や医師像を明確にし、自分の考えを論理的に話せるようにすることが大切です。また、面接の練習を通じて、医療に対する理解を深めることも大切です。
浜松医科大学|傾向と対策(医学科・後期日程)
2024年度の入学試験では、共通テストの合格者平均は900点換算中795.0点で約88%、二次試験の合格者平均は350点中281.7点で約80%でした。
前期試験に比べて共通テストの配点が大きいため、共通テストの合格者平均も高くなっています。
二次試験は小論文と面接のみですが、合格者平均が8割と高水準であるため、十分な対策が必要です。
なお、2024年度までは共通テストに情報がなかったので、共通テストの満点が950点ではなく900点になっています。
小論文
浜松医科大学の後期日程の小論文は、制限時間80分で、800字のエッセイを課されます。出題されるテーマは非常に幅広く、さまざまな分野から出題されます。医療や生物学に関する問題はもちろん、社会問題や個人の考察に関するテーマも頻出です。
このため、どのようなテーマにも対応できるように、日頃から多くのテーマに触れ、自分なりの考えを深めておくことが必要です。
例えば、過去には以下のようなテーマが出題されました。
- 2022年度:「現在、観察したいものに異なる蛍光色素で目印をつけ、生きた細胞内で複数種類のものの動きを同時に観察することができます。あなたなら超解像顕微鏡を用いて、どのようなことを観察したいと思いますか。また、それができるとどのようなことに役立つ、あるいは応用できると考えられますか。」
(医療・生物学の分野に関する出題) - 2021年度:「『時間がなくて長文(の手紙)になってしまったので、ゆるしてほしい』というパスカルの言葉があります。具体的にパスカルは何を考えて、そんなことを言ったのでしょうか。また、自分はそういう経験をしたことがあるか、なければフィクションでも構いませんが、800字以内でエピソードを紹介してください。」
(個人の主張と経験について考察を促すテーマ) - 2020年度:「このグラフから現在の日本の問題点を挙げ、それに対するあなたの考えを800字以内で述べなさい。」
(社会情勢について考えるテーマ)
このように、小論文のテーマは非常に多岐にわたるため、どのテーマに対しても柔軟に対応することが求められます。また、出題される分野を事前に予測するのは非常に難しいため、あらゆる視点で自分の意見を整理しておくことが重要です。
1. 日頃からさまざまなテーマに興味を持ち、考察する
小論文では予測できないテーマが出題されるため、日常的に多くの事象や問題に対して関心を持ち、考察することが有益です。自分の考えを明確にし、その考えを論理的に展開できるようにしておくと、急に意見を述べる際にもスムーズに書けるようになります。
2. 過去問を使って実際に書いてみる
過去問を活用して、実際に同じようなテーマで80分・800字の制限内で小論文を書いてみましょう。自分の考えをまとめて書く練習を繰り返すことで、時間配分や内容の整理が上達します。また、過去問でなくても、適当なテーマを設定し、書く練習をすることで、小論文に慣れることができます。
3. 考えを深め、裏付けをしっかりと書く
小論文では、自分の考えを述べるだけでなく、その考えを裏付ける根拠や例を示すことが重要です。急に考察を求められるとき、論理的に自分の意見を支持する証拠を示すことで、説得力のある文章が書けるようになります。
総じて、小論文の総合的な対策としては、幅広いテーマに興味を持ち、考察する力を養うことが重要です。
さまざまな分野の問題に対応するためには、日常的に多様な情報源に触れ、自分の意見を持つことが必要になります。
特に、医療や社会問題、哲学的なテーマなど、多岐にわたるジャンルに関して積極的に考え、自分の意見を述べられるように準備しておきましょう。
また、実際に小論文を書いてみて、時間管理と文章構成力を高めることも大切です。小論文は80分という制限時間内で書く必要があるため、過去問を使って時間を意識しながら書く練習をしましょう。
加えて、文章を構成する力を高めるために、段落ごとに考えを整理して書く練習も重要です。これにより、論理的にわかりやすい文章を作成できるようになります。
さらに、小論文では単に意見を述べるだけではなく、その意見を支持する証拠や事例を示すことが求められます。そのため、日頃から多くの情報を集め、自分の考えを論理的に展開できるように準備しておくことが大切です。
情報をしっかりと整理し、適切な事実や証拠を用いて自分の主張を強化できるようにしましょう。
面接
浜松医科大学の後期日程では、面接の配点が200点と大きな比重を占めるため、しっかりと対策を行うことが重要です。
前期日程とは異なり、後期日程の面接ではプレゼンテーションが課されるのが特徴です。
具体的なテーマは毎年異なり、近年では以下のような内容が出題されました。
- 2024年度:「教師から「生命の大切さについてあなた自身の考えを述べよ」というレポートが課された。友人はChat-GPTを用いてレポートをこなした。あなたはChat-GPTを課題に用いるか。」
- 2023年度:「日本は他国に比べ、自分の国の将来に悲観的である」
このように、面接でのテーマは医療に関するものから社会的な問題、個人の経験に至るまで非常に幅広いため、どんなテーマにも対応できるように日頃から多様な事象に対して自分の意見を持ち、考察しておくことが重要です。
また、面接では自分の意見をしっかりと述べるだけでなく、それを論理的に展開し、相手に伝える力も試されます。
1. 日頃からさまざまなテーマに興味を持ち、考察しておく
面接では与えられたテーマに対して、即座に自分の意見を述べることが求められます。
これを実現するためには、日頃から様々な社会問題や哲学的なテーマに興味を持ち、それについて自分の意見を言語化しておくことが重要です。
話題になりやすいテーマや自分の考えを日常的に整理しておくことで、面接本番でもスムーズに対応することができます。
2. プレゼンを実際にやってみる
浜松医科大学の面接では、自分の考えをしっかり持ち、それを論理的に説明する能力が求められます。そのため、プレゼンテーションを実際に行ってみることが非常に有効です。事前に練習しておくことで、面接の場でも落ち着いて、論理的に話す力を自然に発揮できるようになります。
浜松医科大学|傾向と対策(看護学科)
浜松医科大学の看護学科においては、2024年度の共通テストの合格者平均は700点換算中477.7点で約68%、二次試験の合格者平均は250点中193.0点で約77%でした。
共通テストの配点が高いため、まずは共通テストでしっかり得点し、二次試験に余裕を持たせることが重要です。
なお、2024年度までは共通テストに情報がなかったので、共通テストの満点が750点ではなく700点になっています。
英語
看護学科の英語試験は、大問が3つで構成されており、制限時間は60分です。出題される問題には、ある程度の傾向がありますが、医学科とは異なる特徴を持っています。
- 第1問は長文問題で、配点50点です。この設問は、以下のような問題形式です:
1. 設問1:単語・語句の意味を問う問題(4問)
2. 設問2~3:本文の理解を問う問題 - 第2問も長文問題で、配点50点です。この問題では、長文が二つに分かれています。具体的には、次のような形式となっています。
- 前半部A:会話形式の長文
- A-1:本文の理解を問う問題(5問)、英語の短文で答える
- A-2:本文に関連する選択問題(5題)
- 後半部B:Aと関連する内容の説明文
- B-1:本文理解を問う選択問題(2題)
- B-2:本文に関連する内容について短い英作文(3題)
- 前半部A:会話形式の長文
このように、看護学科の英語は、長文読解に加え、選択問題や英作文が多く出題されるため、各設問の出題形式に慣れておくことが大切です。
以下では、浜松医科大学看護学科の英語の対策について具体的に解説します。
長文読解の練習をしておく
浜松医科大学の英語試験では、選択問題や説明問題など、長文の理解を問う問題が大部分を占めます。長文ひとつあたりの単語数は約800語で、これは共通テストの大問4~6の長さに相当します。
これだけの長さがあるため、文章を読む際には最後まで集中して読み通す力が求められます。普段から英語の長文を読む練習をしておくことで、文章理解のスピードを上げ、試験本番でもスムーズに理解できるようになります。
長文読解に慣れ、理解力を高めることができれば、高得点を狙いやすくなります。
英作文の練習をしておく
浜松医科大学の英語試験では、第2問の長文問題において英作文を求める問題が含まれています。
ここではある程度の問題数が出題されるため、事前にしっかりと英作文の練習をしておくことが大切です。簡潔で論理的な表現力を養い、正しい英語で意見を述べる練習をしましょう。
市販の問題集を使い、様々なテーマについて自分の意見を英作文で表現できるようにしましょう。
単語・語句の意味をしっかり記憶する
英語の試験では、特に大問1の最初の問題で、単語や語句の意味を問う問題が出題されます。
これに対応するためには、基礎的な単語や語句を確実に覚えておく必要があります。
市販の問題集を利用して語彙力を強化し、特に難しい単語については注釈を確認して理解を深めましょう。
長文読解においても、単語や語句の知識量が理解力に直結します。出題される問題は単語の意味だけでなく、語句(例:「account for ~」など)の意味を問うこともあるので、語句をしっかりと覚えておくことが大切です。
面接
看護学科の面接の配点は50点なので、ある程度の対策は必要です。
とはいえ、面接で聞かれる内容は志望理由や理想の医療者像、高校での活動や時事問題など典型的な質問ばかりですので、特殊な対策はほとんど必要ありません。
浜松医科大学の簡単合格率チェック|今のままで合格できるか不安な方へ
浜松医科大学の受験を検討している受験生や保護者さまの中には、「今のままで合格できるのだろうか…?」と不安を感じている方もいらっしゃると思います。
ご自身の受験対策が合っているのか気になる方や、今のままで合格できるか知りたい方は、ぜひ以下の「今から簡単!合格可能性チェックリスト」をお試しください。
① ついつい勉強をサボってしまう
② 1日の勉強時間が平均6時間未満である
③ 定期テストや模試の復習をしていない
④ 自分よりも勉強時間が少ない人にテストの点数で負けることがある
⑤ 問題を手当たり次第に解いていて、取捨選択をしていない
⑥ 参考書や問題集選びに時間を掛け過ぎてしまう
⑦ 今、優先して対策すべき科目や単元が分からない
⑧ 問題をなぜ間違えたのかについて考える習慣が無い
⑨ 勉強の計画を立てるのが苦手
⑩ 自分が志望校に合格するイメージが持てない
0項目
→順調に受験勉強が進められています!このままのペースで頑張りましょう。
1~2項目
→良いペースですが、もう少し勉強の効率を上げることができそうです。
3~5項目
→改善の余地がかなりあります。まずは自分の課題を明らかにしましょう。
6項目以上
→かなり合格可能性は低いです。本当に医学部に進学したいのか、今一度じっくり考えましょう。
また、それぞれのチェック項目から、「今の自分に不足している力」を見つけることができます。
例えば、チェック項目①や②に当てはまる人は、「自律性」が不足していると考えられます。
「自律性」とは、自分でルールを決め、そのルールに則って行動する能力のことです。
受験においては、「毎日○時間勉強する」のようにコツコツと努力を積み重ねることが非常に大切です。
自律性が不足していると、ついついダラダラしてしまったり、「今日くらいサボってもいいや」と課題を後回しにしたりしてしまいます。
その結果、勉強量が不足して思ったように学力が伸びず、学校の成績も振るわなくなります。
自律性が不足していると感じる人は、勉強に対する姿勢を今一度見直し、文字どおり「自分を律して」受験勉強に挑むようにしましょう。
チェック項目③~⑧に当てはまる人は、「目的思考力」が不足していると考えられます。
例えば、「⑤問題を手当たり次第に解いていて、取捨選択していない」については、本来は「自分は○○が苦手なので、克服するためにこの問題を解く」といったように、目的を意識しながら勉強すべきところを、目的を持たずただ漫然と勉強に取り組んでしまっています。
「目的思考力」は、医学部受験において非常に重要です。
というのも、“合格するために今何をすべきか”を自分で考えることができなければ、受験までの限られた時間の中で、自分に合った勉強方法を見つけ、効率良く学習することができません。
ですので、やみくもに問題を解くのではなく、「なぜこの問題を解くのか」という目的思考を持ち、漫然とただ問題量をこなすという勉強方法から一段ステップアップすることが大切です。
チェック項目⑨に当てはまる人は、計画力に課題があります。
自分の課題や苦手な科目・単元が分かっていても、その対策を具体的な計画に落とし込むのが苦手な人は、先生と一緒に計画を立てるなどし、計画の立て方を身に付けていきましょう。
チェック項目⑩に当てはまる人は、「自己肯定感」や「自己効力感」に課題があると考えられます。
「自分はきっとできる」と自分自身を信じることができてこそ、人は前向きに頑張ることができます。
「自分には無理だ」と思っていると、本当は頑張ればできることでも、心のどこかで無意識に諦めてしまい、本来の力が発揮できないことがあります。
自分に自信が無く気持ちが後ろ向きになってしまう方は、まずは簡単な課題をクリアして自信を付けたり、1年前の自分の点数と今の自分の点数を比べてみたりして、「自分は成長できる」という前向きな気持ちを持つようにしましょう。
ここで、実際の成功事例もご紹介します。
MEDICAL DIGを利用したAさんは、受験直前まで不安を抱えていましたが、専門的なアドバイスと個別サポートによって自信を取り戻し、第一志望の浜松医科大学に合格することができました。
Aさんの事例のように、MEDICAL DIGでは一人ひとりのお子さまに合わせて最適なサポートを提案しています。
MEDICAL DIGでは、学力の背景にあるスキル(=非認知能力)に着目した学習指導を行っています。
まずは無料相談で現在のお悩みや課題を詳しくお伺いし、その際に併せて志望校合格に向けた「非認知能力診断(30分程度)」を実施します(非認知能力診断も無料で実施いたします)。
そして、生徒さまの非認知能力の強みと課題を分析し、より詳細なデータを元に進路指導や授業内容の検討、カリキュラム作成などを行ってまいります。
非認知能力を伸ばすことで浜松医科大学への合格を目指したいとお考えの方は、ぜひ一度MEDICAL DIGまでご相談ください。
お子さまの受験対策に不安を感じている保護者さまへ。
勉強の進め方に迷ったときや、最適なサポートが見つからないときは、MEDICAL DIGの無料相談で、合格への道筋を一緒に見つけていきましょう。
今のつまずきを一つずつ解決するところから、始めてみませんか?
浜松医科大学の傾向と対策まとめ|合格への戦略を見直そう
浜松医科大学に合格するためには、「出題傾向に合った効率的な対策」を立てることが欠かせません。
前期・後期や学科ごとに配点や出題科目は大きく異なるため、自分に合った戦略を組み立てることが成功の鍵です。
- 医学科:
– 英語は長文読解と英作文の力をつけよう
– 数学は標準レベルを確実に解けるように
– 理科は時間配分を意識し、得点源を見極めて対策
– 後期では小論文と面接が勝負どころ - 看護学科:
– 共通テストの比重が大きいため、まずは基礎固めが最優先
– 二次試験では、英語と面接でしっかりアピールする準備を
「そもそも自分に合ったやり方が分からない…」
そんな方は、一度立ち止まって学習方針を見直すことが合格への近道になるかもしれません。
MEDICAL DIGの無料相談では…
- 非認知能力診断(30分程度):学習スタイルや性格に合った対策がわかります
- 志望校に合わせた進路サポート:目標までの道筋を一緒に考えます
今の不安を解消して、合格への第一歩を踏み出しましょう!
医学部への合格は、決して楽な道のりではありません。だからこそ、「あなたに合った戦い方」を見つけることが大切です。
ひとりで悩まず、ぜひ受験を熟知した伴走者の力を頼ってください。
MEDICAL DIGは、あなたの努力を最短距離で合格につなげる存在でありたいと願っています。