京都大学医学部の一般入試を受験する場合、出願後に受験票と併せて届く「志望理由書」を提出しなければなりません。
この「志望理由書」は、“面接の参考資料とする”と募集要項に明記されています。(参考:一般選抜学生募集要項・インターネット出願 | 京都大学 (kyoto-u.ac.jp))
受験生の皆さんの中には、この「志望理由書」に何を書けば良いのか、悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで今回は、医学部受験における志望理由書の書き方について解説していきます。
なお、この記事では京都大学医学部の志望理由書を中心に解説していきますが、京都大学の志望理由書はシンプルかつオーソドックスな構成であるため、他の大学を受験する方にとっても参考になる内容となっています。
ですので、京都大学以外の医学部を受験予定の方も、ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。
医学部受験の専門家
妻鹿潤
・個別指導塾の経営・運営でお子様の性質・学力を深く観る指導スタイル
・yahooやSmartNews、Newspicksなどメディア向け記事も多数執筆・掲載中
▼目次
京都大学医学部の入試制度と志望理由書
この章では、京都大学医学部の受験制度の概要と志望理由書の位置付けについて解説していきます。
京都大学医学部の入試制度について既に十分知識をお持ちの方は、「2.京都大学医学部の志望理由書の特徴」にお進みください。
なお、入試に関する情報は2024年度の募集要項を元に作成しています。
最新の情報については、必ず京都大学医学部のホームページ等でご確認ください。(京都大学公式HP:一般選抜学生募集要項・インターネット出願 | 京都大学 (kyoto-u.ac.jp))
京都大学医学部には、「一般入試」と「特色入試」の2つの選抜方法があります(地域枠や公募推薦による選抜はありません)。
このうち、特色入試は、
- 学校長の推薦を受けていること
- 調査書の全体の学習成績の状況が概ね4.7以上であること
- TOEFL iBT を受験し、Official Score Reports または Test Taker Score Report(原本) を提出すること
など、出願要件自体が厳しいものとなっています。
さらに、「高校時代に取り組んだこと」や「医学部で研究したいこと」を400~600字程度で記入する“学びの設計書”も提出する必要があります。
特色入試で求められている人物像は、“医学研究者としての資質を持つ人材”とされており、京都大学医学部が研究者育成のために設置しているMD-PhDコースに進学することも出願要件にはなっていないものの、求める人材像の一つとして“本学が提供するMD-PhDコースへの進学を希望する人材”と明記されています。
つまり、特色入試により合格した場合は、医学研究者を目指してMD-PhDコースに進学することがほぼ確定事項になっていると考えましょう。
1. 医学・生命科学に深い関心を持ち、かつ真摯な姿勢、熱意を持って真理を探求できる将来の世界の医学をリードするような医学研究者としての資質・適性を持つ人材
2. 1.以外でも自然科学の少なくとも1領域において傑出した能力を有し、かつ医学研究者としての資質・適性を持つ人材も考慮します。
3. 本学が提供するMD-PhDコースへの進学を希望する人材。
(引用元:2024年度京都大学特色入試学生募集要項 (kyoto-u.ac.jp)※下線部・太字は筆者付記)
したがって、京都大学医学部を特色入試で受験する場合は、世界をリードする医学研究者としての資質と熱意を十分に備えている必要があり、「学びの設計書」には単なる志望理由ではなく、医学研究への思いや高校時代の研究実績を記す必要があります。
特色入試での受験は非常に狭き門であり、学校推薦が必要ということもあって受験する方は少ないかもしれませんが、チャレンジする場合は、「特色入試によってどんな学生を選抜したいと考えているのか」という本質をしっかりと理解し挑むようにしましょう。
なお、「医学研究者の卵を見つけたい」というのが京都大学医学部の特色入試の趣旨ですので、臨床医を志望する人が出願しても合格する確率はかなり低いと考えられる点には注意が必要です。
一般入試については前期日程のみで実施され、後期日程での募集はありません。
共通テストと二次試験の配点は、共通テストが250点、二次試験が1000点となっており、かなり二次試験の比重が大きくなっています。
また、共通テストは全ての科目が50点に圧縮されるため、国語や地歴公民などの文系科目についても少なくとも8割以上、できれば9割程度は得点しておくことを目指しましょう。
加えて、京都大学医学部では共通テストによる一次選抜(いわゆる足切り)も行われます。
一次選抜の方法は、
(引用元:2024年度一般入試募集要項(kyoto-u.ac.jp))
となっています。
つまり、共通テストでは7割以上を確実に得点しなければならず、さらに志願者が多い場合は得点順に選抜されていくことになります。
共通テストの比重が低いからと気を抜いていると、一次選抜で落ちてしまう可能性も十分にあり得ますので、共通テストについてもしっかりと対策していきましょう。
<京都大学医学部の配点>
ちなみに、合格者の平均点は年度によってかなり差があります。
例えば、2020年度の合格者平均点は858.06点でしたが、2023年度は1,001.41点と、約150点も点数が上がっています。
コロナ禍による受験生の安全志向や試験問題の易化など、様々な要因によって合格者平均点や合格最低点は変化します。
ですので、比重が低いからといって共通テストや文系科目を甘く見ず、できるだけ点数を伸ばし、苦手を作らないという意識を持つことが大切です。
苦手な科目や単元・分野があると、つまずいた時のリカバリーがその分効きづらくなります。
また、ライバルたちも非常に高い学力を持っていますので、どの科目も満遍なく力を付けていく意識を持ちましょう。
総じて、京都大学医学部の一般入試は、最難関の呼び声どおりの難易度となっています。
問題が難しいだけでなく、合格者の得点率も非常に高いため、しっかりと時間を掛けて計画的に学習を進めることが大切です。
京都大学医学部の志望理由書の特徴
京都大学医学部に出願すると、受験票と併せて「志望理由書」が送られてきます。
「志望理由書」が送られてきたら、内容を速やかに確認し、指示に従って返送しましょう。
この「志望理由書」は、二次試験で実施される面接の参考資料となります。
ちなみに、京都大学以外の国公立大学医学部でも志望理由書やそれに準ずる書類(自己評価書・自己推薦書・履歴書など)の提出が必要な場合がありますが、出願書類と一緒に提出するケースが一般的であり、京都大学医学部のように志望理由書を後から返送するケースは稀です。
また、一部の大学では面接の参考とするために、当日にアンケートを記入・提出させる場合もあります(近畿大学など)。
志望理由書やアンケートは面接の参考とされる場合がほとんどですが、大学によっては志望理由書そのものが評価の対象となる場合もあります。
ですので、志望理由書等の位置付けについては各大学の募集要項をよく確認するようにしましょう。
<志望理由書等が必要な国公立大学一覧>
京都大学医学部の志望理由書と面接対策
京都大学医学部の志望理由書は、「志望動機」「目指す医師の姿」といった質問が中心であり、かなり一般的な内容となっています。
提出方法は独特ですが、それ以外は他の大学の志望理由書と変わりありませんので、落ち着いて記入していきましょう。
以下は、2023年度入試における志望理由書の構成となります。
○ 学歴・職歴(p1)
○ なぜ京都大学医学部を志願するに至ったか、例えば、そのきっかけとなった自身あるいは身近な人の怪我や病気の経験など、その目的・動機などを簡潔に記入してください。(p2)
○ 自分の努力によって得た点で、自分が評価できるもの(p3)
○ 特技、特殊技能、免許、受賞・入賞歴など(p3)
○ 医師・医学研究者としての、自己の適正・将来の目標について、自由に記入してください。また、入学後、京都大学医学部でやってみたいと思っていることについても、記入してください。(p4)
京都大学医学部の志望理由書はA4で計4ページとなっています。
各項目に文字数の制限は無く、回答欄は罫線のみで原稿用紙(マス目)ではありません。
各項目のうち、「学歴・職歴」と「特技、特殊技能、免許、受賞・入賞歴など」については、正しい情報を漏れなく記入すればOKです。
調査書も併せて提出するため、調査書の内容と齟齬が生じないように注意しましょう。
なお、「特技、特殊技能、免許、受賞・入賞歴など」に関しては、証明書類のモノクロコピーの提出が求められます。
証明書類の提出方法については、
という注意書きがありますので、指示に従って準備しましょう。
証明書類の量が多いと、確認するのに手間が掛かり、面接官の目にも留まりにくくなってしまいます。
指示通りに整理すれば内容がパッと見て分かりやすくなるため、面接官にも関心を持ってもらいやすくなります。
ですので、面接の際に資格や受賞歴などをアピールしたい場合は、証明書類の整え方も意識しておくと良いでしょう。
p2~4では、志望動機・自己PR・目指す医師の姿などのオーソドックスな質問に答えていくことになります。
これらの質問は、他大学の志望理由書や面接でも必ずと言ってよいほど聞かれる内容です。
そこで以下では、「なぜその質問を設けているのか?」という質問の意図と、それに基づいた回答のポイントについて詳しく解説していきます。
志望理由書や面接では、質問者の意図に沿った回答を行うことがとても大切ですので、ぜひ参考にしていただければと思います。
京都大学医学部の志望理由書と面接対策①志望動機
志望動機については、A4・1ページ(14行)の回答欄となっています。文字数は300~400字程度を想定すると良いでしょう。
質問文は、
となっており、「例えば、そのきっかけとなった自身あるいは身近な人の怪我や病気の経験など」と具体例まで示されています。
医学部の面接において「医師を志望する理由」は必ず聞かれる内容ですし、それに対して「自身(身近な人)が病気や怪我をしたときに、医師に助けられて…」というエピソードも多くの受験生が答えるものとなっています。
ここで、「他の受験生も同じようなことを答えているのであれば、少し違ったことを答えて個性を出した方が良いのかな?」と考える方もいるかもしれません。
しかしながら、個性的なエピソードを無理に創作する必要は全くありません。
というのも、そもそも質問文に「例えば~」と示されている以上、それに沿った内容を答えることには何の問題もありません。
また、自身の怪我や病気の経験から医師を志すというのは自然なことであり、実際にそのようなきっかけで医師になった人もたくさんいます。
ですので、「他の人と内容が被るから」「ありきたりなエピソードだから」と思わず、自分の経験に基づいて回答するようにしましょう。
もちろん、自身の怪我や病気の経験以外がきっかけで医師を志すようになった場合は、その内容を回答して問題ありません。
また、志望動機については多くの受験生が似たようなエピソードを話すという前提をふまえると、志望動機を答える際のポイントは、
② エピソードが相手にきちんと伝わること
の2点となります。
まず、「①エピソードが実体験に基づくこと、嘘が無いこと」についてですが、受験生の中には、これといった志望動機が無いためにエピソードを0から創作してしまう方がいます。
ですが、エピソードを完全に創作してしまうことは避けましょう。
事実に基づいて話しているかどうかは面接官にかなりの確率で伝わりますし、「この受験生は話を作っているな」と思われると心象が悪くなってしまう可能性があります。
また、エピソードを創作してしまうと、どうしても具体性が低くなってしまいます。
300字程度でも回答欄を埋めるのが難しく感じるでしょうし、面接の際に細かい部分を聞かれて答えに窮してしまうことがあるかもしれません。
ですので、志望動機を答える場合は事実に基づいて回答し、細かい部分を聞かれても答えられるように準備しておくことが大切です。
とはいえ、病気や怪我の経験も無く、志望動機として答えられるようなエピソードが思いつかないという方もいるかもしれません。
その場合は、些細なことでも良いので「医師になるきっかけ」につながるものはないか自分の人生を振り返り、話に膨らませる(=話を盛る)方向でエピソードを作っていきましょう。
大きな怪我や病気でなくても、風邪や腹痛で病院に掛かったことは誰でも経験があるはずです。
また、医療ドラマや漫画などの影響で医師を志したというエピソードであれば、これから作品に触れることで“志望理由を作る”ことも可能です。
- 幼少期に掛かった医者の対応(親切に対応してもらえた→そんな医師になりたい、良い対応ではなかった→反面教師にしたい 等)
- 2つ以上の病院に掛かったことがある(A病院とB病院を比較し、A病院のような医療環境が良いと思ったので広めたい 等)
- ○○という医療ドラマの影響(現代医療の課題点、命を救う仕事の尊さ 等)
面接官は多くの受験生を見ているだけあって、「エピソードが事実かどうか」についてはかなり正確に判断できます。
完全な嘘をついてしまうと高確率で見抜かれてしまいますので、小さなことでも良いので医師になるきっかけを見つけ出し、答えられるようにしましょう。
「②エピソードが相手にきちんと伝わること」については、話を簡潔にまとめて伝えることが重要なポイントとなります。
どの受験生も同じようなエピソードを話すため、「話が伝わりやすいかどうか」「よくまとまっているかどうか」は非常に注目されます。
同じエピソードでも、相手にわかりやすく伝えられる受験生と、話がまとまっておらず分かりづらい受験生がいた場合は、前者の方が確実に評価は高くなります。
将来、医師として働くのであれば、病状や治療方針を患者さんに分かりやすく伝える能力は必須ですし、医学研究者になる場合でも、研究成果を分かりやすくまとめたり、周りと協力して研究を進めたりするには、“伝える力”が非常に大切です。
“伝える力”には、表現力や語彙力など様々なものが含まれますが、京大医学部の志望理由書や面接においては、“論理を展開する力”を意識すると良いでしょう。
志望動機のエピソードを書いたり話したりするときに、出来事の因果関係(原因と結果)がめちゃくちゃであったり、原因と結果が乖離していたりすると、エピソードが頭に入らなかったり、受け手が納得感を得づらくなったりします。
例えば、「Aという出来事があった。その時にBと感じた。だから、Cという行動を取った」というエピソードでも、AとBのつながりが曖昧だったり、BとCが乖離していたりする(Bと感じた際にCという行動を取る人はあまりいない)と、エピソードは伝わりづらくなります。
ですので、エピソードを書いたり話したりする際には、それぞれの要素のつながり(論理の展開)を意識し、受け手に伝わりやすい構成を心掛けましょう。
特に、エピソードを書く場合は思いつくままに筆を進めるのではなく、まずは全体の骨組みをメモしてから、それぞれの要素を書き加えて補強していき、回答欄に収まるように文量を調整していくという方法が非常におすすめです。
① 話の要素を書き出す
② 論理展開を整理する
③ 具体的な内容を書き加える
④ 文章量を調整する
こうした文章作成の手順は、志望理由書のほか、小論文やMMIでも役立つ手法になりますので、ぜひ習得していただければと思います。
京都大学医学部の志望理由書と面接対策②自己PR
自己PRについての質問文は、
となっています。
回答欄は3行しかなく、他の項目に比べてボリュームが少なくなっています。
1行あたりの文字数は20~25字ですので、60~75字程度で書き切る必要があります。
また、回答欄が小さいということは、それだけ重要度も低いと考えられます。
この項目は「特技、特殊技能、免許、受賞・入賞歴など」の項目とペアになっているため、自己PRの欄に何を書くかよりも、どんな資格や受賞歴を持っているかといった客観的な情報の方が重視されていると言えるでしょう。
しかしながら、資格や受賞歴の有無で合否が判断されることはまずないと考えられるため、資格も受賞歴も無いという受験生も悲観する必要はありません。
資格や受賞歴が無くても、自身の強みや、これまでの人生の中で「これは頑張った!」「最後までやり遂げた!」ということをそのまま書けば大丈夫です。
質問文には、「自分の努力によって得た点」で、「自分が評価できるもの」とありますので、頑張りによって成果が挙げられたことを実直に書いていきましょう。
面接当日においても、自己PRや資格・受賞歴については、面接官の目に留まれば質問されますし、そうでない場合は特段触れられないこともあるようです。
過去の面接の例では、「中国語を話せる」と志望理由書に記載した受験生が、面接官に「僕はフランス語を話せるんだけど、中国語って難しいの?」と聞かれたり、スポーツでの功績を志望理由書に記載した受験生が、「テニスをやっているんだね。私も趣味でテニスをしていて…」という話題で盛り上がったりと、どちらかといえば“話のネタ”として扱われることが多いようです。
他大学の志望理由書や面接においても、自己PRを中心に質問されることはあまり無いため、肩の力を抜いて、自分らしい特技やこれまでの頑張りをアピールしていきましょう。
京都大学医学部の志望理由書と面接対策③目指す医師・医学研究者の姿
最後の項目は目指す医師や医学研究者の姿を問うもので、質問文は、
となっています。
回答欄は志望動機と同様のA4・1ページ(14行)となっており、300~400字が文字数の目安となります。
具体例が示されていた志望動機や、回答欄が少ない自己PRと比べると、こちらはかなり自由度の高い設問となっています。
特色入試で提出が必要となる学びの設計書とも質問文の言い回しが似ていて、「(他の大学ではなく)京都大学医学部に入って、あなたがやりたいことは何か?」というニュアンスが読み取れます。
「他の大学ではなく、うちの大学でなければならない理由」は面接官(教授陣)も非常に意識している点であり、面接でも志望動機と並んでほぼ確実に質問されます。
「他の大学ではなく、この大学でなければならない理由」を考えるためには、その大学の特徴・特色を知っておく必要があります。
その大学の特徴・特色はアドミッションポリシーに必ず記載されており、京都大学医学部の場合は「望む学生像」として以下のように示されています。
- 自ら課題を発掘する好奇心や探求心、それを解決しようとする主体性を持っている人
- 高い倫理性と豊かな人間性を備え、他者との協調性を持っている人
- 優れた知的能力とともに、国際的視野を持っている人
(引用元:2024年度一般入試募集要項(kyoto-u.ac.jp))
医学部を目指す受験生の皆さんは、「こんな医師(医学研究者)になりたい」というぼんやりとしたイメージを持っていると思います。
それらを志望理由書や面接の回答としてブラッシュアップしていく際には、その大学のアドミッションポリシーと自分が持っている医師像を照らし合わせ、両者が重なる要素を軸にして回答を作成していくと良いでしょう。
例えば、京都大学医学部を目指していて、難病の治療法を見つける医学研究者になりたいという夢を持っている場合は、望む学生像のうち1つ目の「自ら課題を発掘する好奇心や探求心、それを解決しようとする主体性を持っている人」の項目をピックアップします。
「知的探求心がある」「自分で課題を見つけて解決する主体性がある」など、自分の強みについて望む学生像の表現に沿った形でアピールすることで、「この受験生はうちの大学と相性が良い」と面接官に感じてもらうことができます。
さらに、志望動機や自己PRとの内容に一貫性があると、より説得力が生まれます。
上述の例で言えば、志望動機で「難病の知人がいる」「○○教授の功績に感動した」などの難病治療に興味を持ったきっかけを、自己PRで「生物部の活動で○○について研究し、○○という賞を受賞した」といった探求心や主体性をアピールできれば、非常に説得力のある志望理由書にすることができます。
ただし、京都大学医学部の面接は点数化されず「配点なし」となっており、一般選抜においてはそれほど重視されていない点には注意しましょう。
医師・医学研究者としての適性・人間性について評価を行い、学科試験の成績と総合して合否を判定します。
(引用元:2024年度一般入試募集要項(kyoto-u.ac.jp))
志望理由書をいくら整えても、学科試験で合格しなければ意味がありませんので、志望理由書の作成に労力を費やし過ぎず、あくまでも学科試験を中心に対策を進めることが大切です。
ちなみに、実際に京都大学医学部を受験した学生たちも、「面接は緩い雰囲気だった」「『数学の問題、難しかったね~』などの雑談から始まった」といった感想を述べることがほとんどです。
また、いくつかある面接室のうち、例年一つだけ厳しい部屋があると言われていますが、その部屋に当たったからといって不合格になるわけではありませんので、落ち着いて対処しましょう。
ただし、いくら京都大学医学部の面接が緩いとは言え、全く対策しないと頭が真っ白になってしまうこともあるため、自分が書いた志望理由書やアドミッションポリシーについては事前に改めて目を通し、一定のシミュレーションをしておきましょう。
京都大学医学部の志望理由書のまとめ
この記事では、京都大学医学部の志望理由書について詳しく解説してきました。
改めてポイントをまとめると、以下のとおりです。
- 京都大学の志望理由書は、出願後に受験票と併せて送付される
- 京都大学の志望理由書の構成は「学歴・職歴」「志望動機」「自己PR(資格・受賞歴)」「目指す医師・医学研究者の姿」の4項目
- 「志望動機」と「目指す医師・医学研究者の姿」は300~400字程度、「自己PR」は60~75字程度が文字数の目安
- 志望理由書は面接のための参考資料であり、それ自体が評価されることは無い
- 京都大学医学部の面接は「配点なし」であり、重要度は低い
- 面接の重要度は低いものの、志望理由書に書いた内容やアドミッションポリシーについては事前に必ず確認しておくこと
京都大学医学部の志望理由書は、提出方法こそ独特ですが、設問は非常にオーソドックスで分かりやすいものとなっています。
志望理由書は面接の参考資料となるため、書いた内容については必ず面接で聞かれると思って作成しましょう。
実態と離れた内容を書いてしまうと、面接の際に答えに詰まったり、「話を作っている」と思われたりしてしまうかもしれません。
ですので、無理に背伸びせず、自分の強みや頑張ったこと、目指す医師の姿について、分かりやすく相手に伝えることを意識して作成することが大切です。
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志望校への合格を目指して、一緒に頑張りましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。