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【阪大医学部】一浪中のE判定から逆転合格したFさんの体験記|受験ブログ

【阪大医学部】一浪中のE判定から逆転合格したFさんの体験記|受験ブログ

この記事では、MEDICAL DIGを利用し、大阪大学医学部に逆転合格を果たしたFさんの事例をご紹介します。

Fさんは1日14時間も勉強していたにもかかわらず、一浪中の6月時点でE判定という厳しい結果が出てしまったため、非常に焦っておられました。

「こんなに勉強しているのに、なぜ点数が上がらないんだろう…」

と大きな不安を抱える中、FさんはMEDICAL DIGに相談にいらっしゃいました。

Fさんの状況を詳しくお伺いしていくと、“本当に必要な勉強は何かを考え、的を絞りながら計画的に学習できていないこと”がFさんの大きな課題であることが分かりました。
そこで、単に問題量をこなすのではなく、必要な内容に的を絞って勉強できるよう、Fさんの個性に合わせてサポートを進めていくことにしました。

MEDICAL DIGのサポートによって、Fさんは伸び悩みの原因を自覚し、以前よりも効率的に勉強を進められるようになりました。
その結果、少しずつ点数が伸び、最終的には無事に大阪大学医学部への合格を果たすことができました。

Fさんのケースにおいては、MEDICAL DIGの特長である「非認知能力」に着目した個別指導の強みを存分に発揮することができました。
この事例を詳しくご紹介することで、 非認知能力に着目した学習指導のメリットを皆さまに分かりやすくお伝えできればと思います。

Fさんのように「たくさん勉強しているのに点数が上がらない」というお悩みをお持ちの方にとって必ず役立つ内容となっていますので、ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。

【執筆・監修】
医学部受験の専門家
妻鹿潤
・16年以上1500名以上の指導実績あり
・個別指導塾の経営・運営でお子様の性質・学力を深く観る指導スタイル
・yahooやSmartNews、Newspicksなどメディア向け記事も多数執筆・掲載中

【阪大医学部・逆転合格記】決意の一浪のはずが、E判定で大ショック

【阪大医学部・逆転合格記】決意の一浪のはずが、E判定で大ショック

Fさんは大阪大学医学部を志望していました。
現役時は残念ながら合格に至らず、「来年こそは」と一浪を決意し、予備校に通いながら勉強を続けていらっしゃいました。

Fさんはとても真面目な性格で、食事・睡眠・入浴以外の全ての時間を勉強に費やしていました。
Fさんの勉強時間は、予備校と家での学習を併せて1日14時間を超えていました。

ところが、6月に受けた模試の結果はE判定という非常に厳しいものでした。
浪人して第一志望の大阪大学医学部を目指すと決めてから約3か月間、必死に勉強してきたにも関わらず「E判定」という厳しい結果を目の当たりにし、Fさんは非常に焦っていらっしゃいました。

そこでFさんのお母さまは、Fさんの点数を何とか伸ばしてあげたいと、今通っている予備校に加えて利用できる学習サービスをインターネットで探すことにしたそうです。

お母さまは学習サービスを探すに当たって、以下の点を特に重視されました。

<Fさんのお母さまが重視されたポイント>

  • 医学部専門の学習サービスであること
  • 大阪大学医学部に特化した対策ができること
  • 移動時間の要らないオンラインのサービスであること
  • 予備校と並行して利用できること

MEDICAL DIGはこれらの要件を全て満たしていたため、「一度相談してみよう」と思われたとのことでした。

最初にお母さまからいただいた相談の内容は、「一浪中の娘がE判定でどうしたものかと悩んでいる」というものでした。
そこで私たちは、Fさんの現在の状況をより詳しく伺うために、すぐにオンライン面談の場を設けることにしました。

その面談で伺ったFさんの状況をまとめると、以下のとおりとなります。

<Fさんの基本情報>

  • 浪人1年目の女子
  • 京都市在住
  • 大阪大学医学部志望
  • 浪人が確定した2月下旬から6月現在まで1日中勉強しているが、現役時からほとんど点数が上がっていない
  • 現役時代から継続して同じ系列の塾(予備校)を利用している
  • 高校時代の部活は放送部で、3年生からはほぼ引退して受験勉強に集中していた

Fさんは非常に真面目な性格で、浪人してからではなく現役時代からもしっかりと勉強時間を確保することができていました。
また、部活も早めに引退しているため、勉強時間の総量は十分すぎるほどでした。

したがって、Fさんの点数が上がらない原因は、当然ながら勉強時間の不足ではありません。初回の面談の内容を踏まえると、Fさんには勉強の“質”が不足していると考えられました。

というのも、勉強の成果は「量」と「質」の掛け算で決まります。
いくら勉強の量が多くても、その質が非常に小さなものであれば、結果として勉強の成果も小さいものになってしまいます。

初回の面談だけではFさんの勉強の質がどのような点で不足しているのかについて具体的に突き止めることが難しかったため、私たちはFさんの勉強の進め方を実際に見せてもらうことで、さらに具体的に伸び悩みの原因を探っていくことにしました。

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【阪大医学部・逆転合格体験記】Fさんの勉強法には「目的」が無く、ただ漫然と問題を解いていた

【阪大医学部・逆転合格体験記】Fさんの勉強法には「目的」が無く、ただ漫然と問題を解いていた

初回の授業では、Fさんにはいつも通り勉強を進めてもらい、それを講師がオンラインで見ていくことにしました。Fさんの勉強の進め方は、

  • 英語→数学→物理→化学のローテーションで取り組む
  • 前に解いた問題集の次のページから取り組む
  • 丸付けをして、解けなかった問題は解答を赤で写す

というものでした。

ここで講師は、Fさんが抱えている大きな問題点に気付きました。それは、“勉強の内容にメリハリが無いこと”です。

Fさんは英語と化学が比較的得意で、標準~応用レベルの問題であれば手を止めることなく解き進めることができていました。
逆に、数学や物理については、標準問題でも手が止まったり、間違えたりしてしまうことが多いようでした。

このような場合は、英語や化学の勉強はほどほどにして、数学と物理の基礎固めにしっかりと時間を掛けて取り組むといったように、メリハリを付けて勉強していく必要があります。
もちろん、英語や化学の勉強を一切しなくて良いわけではありませんが、効率良く点数を上げていくためには、まずは標準レベルに届いていない科目を強化していくのが原則です。

どうしても数学や物理が苦手で、いくら時間を掛けても点が伸びる見込みが無い場合は得意科目に特化して学習を進める(=苦手科目を捨てる)という選択肢もあり得ますが、大阪大学医学部レベルの難関校を目指す場合は、全ての科目である程度の点数を取れるようにしておく必要があります

加えて、その日解く問題の選び方にも課題があるように感じました。
Fさんは問題集を初めから順番に解いていっていましたが、Fさんは既に1年以上も受験勉強を続けているため、解ける問題を何回も繰り返し解く必要はあまりありません。

それよりも、自分が苦手な問題や大阪大学医学部の頻出問題に的を絞って勉強した方が時間や集中力を節約でき、効率的に勉強を進めることができます。

さらにFさんは、問題を間違えたり解けなかったりしたとき、解答を赤で写していました。
解答を書き写すこと自体は悪いことではありませんが、間違えた箇所について教科書や参考書に戻って復習したり、解説を読み込んだりするという作業が見られず、ただ書き写しているだけのようにも見えました。

初回の授業(Fさんの勉強法)を見て講師が感じた課題点をまとめると、以下のようになります。

<Fさんの勉強法の問題点>

  • 英語→数学→物理→化学のローテーションで取り組む
    ⇒得意科目と苦手科目でメリハリが付けられておらず、勉強の効率が落ちている
  • 前に解いた問題集の次のページから取り組む
    ⇒すでに解ける問題も解いているため、時間や集中力を浪費してしまっている
  • 丸付けをして、解けなかった問題は解答を赤で写す
    ⇒答えを書き写すだけになっていて、理解が不十分な内容についての復習ができていない

さらに、これらの問題点がなぜ生じているのかについて、私たちはFさんの非認知能力(※)に着目しながら分析を進めることにしました。

※非認知能力とは
学力テストや知能検査によって、数値として測ることのできない能力のこと。
(例)目的思考力、自己肯定感、やり抜く力、自立心など

Fさんの勉強法は、総じて「いつもの手順(ルーティン)に従って」進められていました。
勉強の習慣がルーティン化されていることは、コツコツ勉強に取り組むという点においてはメリットではありますが、一方で「いつもどおり」「何となく」という形で漫然と勉強してしまうケースも多くなっています。

Fさんはまさにこの「漫然と勉強してしまう状態」に陥っていると考えられました。
Fさんの勉強のやり方には、「○○の苦手を無くす」「○○を解けるようになる」という目的がありません。

そのため、「この問題を解く必要はあるか?」と立ち止まって考えることが無く、ただ「いつも解いているから、解いている」という漫然とした勉強の進め方になっていて、結果的に勉強の効率が落ちてしまっていました。

これらの状況を踏まえると、Fさんは「目的思考力」に大きな課題があると考えられました。

<MEDICAL DIGが着目する医学部受験に必要な能力群>

  • 運用判断力:各能力を使いこなすことによって可能となる総合的な判断能力
  • 解像度:物事を深く・広く理解し、正確に把握する能力
  • 正確性:どんな時でも同じように操作を実行する能力
  • 概念化力:具体事項と抽象概念を自在に行き来する能力
  • 言語能力:概念を言葉で表したり、言葉で表された概念を理解したりする能力
  • やり抜く力:自分で決めたことを継続する能力
  • 挑戦:難しい課題に対して諦めずにチャレンジする能力
  • 目的思考力:何をするべきかについて目的から考える能力 ←★Fさんの課題
  • 自己肯定感:自分の存在を肯定し前向きな心を持てている状態
  • 自己効力感:「自分はきっとできる」と自分自身の可能性を信じている状態

「目的思考力」とは、“今、何をすべきか?”について目的から考える能力のことです。

Fさんの目的は「大阪大学医学部に合格すること」であり、そこから「各科目で何点取るべきか」→「○点取るためにどんな勉強をすべきか」と逆算して日々の勉強の計画を組み立てていかなければなりません。

ところが、Fさんは目的思考力に課題があるため、「目的から逆算して計画を立て、実行する」というプロセスができていませんでした
そのため、勉強時間は十分ではあるものの、合格点を取るために必要な勉強ができておらず、残念ながら現時点でE判定という結果になってしまっていると考えられました。

また、目的思考力が十分に備わっていないため、「目的達成(=大阪大学医学部合格)のためには何が必要か?」「今の自分に足りていない力は何か?」という視点もFさんは持つことができていませんでした。

大阪大学医学部に合格するためには、既存の問題パターンを丸暗記するのではなく、未知の問題について自分で解法を見つけていく力が必要です。
Fさんは、この「自分で解法を見つける力」が身に付いていないこと自体にも気付けておらず、Fさんの学力面において大きな壁となっていました。

ちなみに、「自分で解法を見つける力」は上述の能力群の中では【解像度】に最も関係が深く、次いで【概念化力】【言語能力】などが関係しています。

以上のことを踏まえ、Fさんの能力バランスをグラフに表すと以下のようになります。

※「運用判断力」は全てのアトリビュートの総合的な力を、「自己肯定感」「自己効力感」は能力ではなく心の状態を指す指標のため、グラフでは省略しています。

Fさんのアトリビュートの分析結果については、ご本人と保護者さまを交えてしっかりと時間を掛けてご説明しました。

最も大きな課題である「目的思考力」についてお伝えすると、保護者さまは「勉強の計画は立ててはいたけれど、『いつまでに○点取る。だから○○する』といった考え方ではなく、『この問題集を2周解こう』のように、解くことが目的になっていたように思う」と仰っていました。

Fさん自身は「目的思考力」についてまだ少し理解が曖昧な部分があるように見えました。
そこで私たちからは、以下のように改めてお伝えしました。

これからは『何のためのその問題を解くのか?』という意識を持つことが大切です。

MEDICAL DIGの授業では、講師から『この問題はどんな目的で解くのかな?』とその都度問いかけるようにするので、Fさんもまずは自分で考えてみてくださいね。

すぐには答えられないかもしれないけれど、意識していけば必ず目的から考えることができるようになるので、一緒に頑張りましょう」

と改めてお伝えしました。

Fさんは不安半分、期待半分の表情ではありましたが、「一緒に頑張りましょう」の言葉には「はい!」と力強く答えてくれました。

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【阪大医学部・逆転合格記】Fさんの具体的なサポート方法~目的思考力の向上を目指して~

【阪大医学部・逆転合格記】Fさんの具体的なサポート方法~目的思考力の向上を目指して~

Fさんの保護者さま、そしてFさん自身からもMEDICAL DIGで頑張りたいという言葉をいただけましたので、私たちは具体的にFさんのサポートの方針を決めていくことにしました。

伸び悩みの問題を解決するに当たっては、その原因を分析することが非常に重要です。

Fさんの場合は、「目的思考力」や「解像度」に課題がありますが、逆に「正確性」や「やり抜く力」には長けていて、毎日コツコツ机に向かうことが得意でした。

  • 正確性…どんな時でも同じ操作を実行する能力
  • やり抜く力…自分で決めたことを継続する能力

正確性ややり抜く力が優れていることは素晴らしいことですが、その反面、問題のパターンを覚えて反射的に解くのがクセになってしまうことも多いです。
これは真面目にコツコツ頑張ることが得意なお子さまによく見られるケースで、「たくさん問題を解こう!」と頑張るあまりに問題のパターンを覚えてしまい、それによってそこそこ点が取れる(標準問題レベルまでは解ける)ために「この勉強法で良いんだ」と思ってしまっているようなケースです。

もちろん、この勉強法でも標準レベルの問題や典型パターンに当てはまる問題であれば十分正答までたどり着けるため、場合によっては医学部でも合格することは可能です。
ですが、阪大・京大・東大といった超難関大学の医学部となると、解法の丸暗記では太刀打ちできず、点数が伸び悩んでしまうことになります。

併せて、勉強の計画の立て方については、Fさんは高校時代までは「学校の課題をしっかりこなす」「問題集を周回する」といった目的から逆算されていない計画でも十分に内申点や定期テストの点を取ることができていました。
そのため、目的から逆算して計画を立てる必要性が実感できておらず、また、目的から計画を考えるという経験自体がそもそも不足している状況にありました。

目的から逆算して計画を立てることは、練習を重ねることによって誰でも必ずできるようになります
受験までの時間は限られていますが、Fさんの場合は講師が全て計画を立ててしまうのではなく、自分で学習計画を立てられるようになった方がFさんの自信やモチベーションにつながると考えました。

そこで私たちは、以下のような形でFさんのサポートを進めることにしました。

<Fさんのサポートの方向性>

  1. 授業でのアプローチ
    • 典型問題の演習量を最小限に留め、過去問や本番レベル模試などを中心に取り組む。
    • その際、分からないなりに手を動かし、思いついたアイデアは全て書き残すようにしてもらう。
    • →思考のプロセスを可視化させることで、自分に足りていない力(解像度の深さ・広さ・構造)をFさんが自覚できるようにする。
      →自分に足りていない力を自覚することを出発点として、何のためにその演習に取り組んでいるのかを理解できるようにする。

    • 解答解説の際には、「どこまでできたのか」「どこでつまずいたのか」を中心に説明する。
    • →現状、難問で必要となる「アイデア出し→アイデアの選択」の段階でそもそもつまずくことが多いため、まずは「とにかくアイデアを出す」ことができることを目指す。
      →その後、第二段階として適切なアイデアが選べるようになることを目指す。

  2. パーソナルコンサルティングでのアプローチ
    • 授業開始から2週間は講師と一緒に学習計画を立て、「目的から逆算して計画を立てる」とはどのようなことかを知ってもらう。
    • →その際には、年間・月間・週間ごとの目標を網羅的に洗い出し、講師とFさんの間でしっかりと共有しておく。

    • 以降はFさんが主体となって計画を立ててもらい、講師がフィードバックを行う。
    • →「どのような予定があるか」「どのタイミングで勉強するのが最善か」などを講師と相談しながら修正し、実行可能かつモチベーションが高く保てる計画をFさんが主体的に作成できるようになることを目指す。

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【阪大医学部・逆転合格記】FさんがMEDICAL DIGを始めてからの変化

【阪大医学部・逆転合格記】Fさんと保護者さまからのメッセージ

Fさんのサポートにおいては、初回の面談でお伝えしたとおり、目的思考力を身に付けてもらうために「なんでこの問題を解いているんだっけ?」と問題に取り組む度に講師から徹底して問いかけるようにしました。

最初のうちはFさんも戸惑いが大きく、問いかけに答えられない場面も多くありました。

ですが、

「この問題は、以前に模試で間違えた応用問題の類題ですね。ベクトルを使って手順を簡略化する解法を定着させるために解いていきましょう」

「自由英作文は対策が後回しになっていましたね。丁寧に採点してもらえる機会が少ないので、MEDICAL DIGの授業を活用する計画でしたね」

といったように、講師がその都度“その問題に取り組む目的”を丁寧に解説していったところ、MEDICAL DIGの授業が始まって1か月経つ頃には、Fさんは自分なりにその問題を解く目的を答えられることが多くなっていました。

一方で、当初の計画どおり、典型問題の演習量は最小限に留め、過去問や本番レベル模試などを中心に取り組むことにしたため、1日に解ける問題量は以前の1/3程度まで減っていました。

「1日にこれしか解かなくて良いのだろうか…?」とFさんが不安を口にすることもありましたが、講師からは、

  • 手当たり次第に問題を漫然と解くよりも、必要な問題に的を絞り、じっくりと取り組んだ方が結果的に効率が上がること
  • すぐに効果は現れないかもしれないが、しばらく続ければ必ず点数が上がること

を丁寧に伝え、Fさんにとってこの勉強方法がベストであることを説明しました。

講師のこの説明のとおり、MEDICAL DIGの授業を始めてから3か月後には、苦手だった数学の点数が少しずつ上がってきました

以前のFさんは、数学では小問(1)で止まってしまうことも多かったのですが、9月頃にはほぼすべての問題で1/2は確実に得点できるようになっており、完答できる問題も増えてきました。

また、この頃には講師が解法について質問すると、講師の意図を汲んで質問に答えることもFさんはできるようになってきました。

授業を始めたばかりの頃のFさんは、講師が「なんでこの解法にしたの?」と聞いても全く答えることができませんでした。
当時のFさんは知っている解法を何となく当てはめて解いているだけで、「なぜその解き方で解くのか?」について意識することができていなかったからです。

ですが、3か月にわたる授業の中で、講師から口酸っぱく「なぜこの問題を解くの?」「なぜその解法にしたの?」と聞かれてきたため、Fさんは少しずつ設問意図や期待されている解法にも意識を向けながら問題を解くことができるようになってきました。

私たちが当初の方針で期待したとおり、【目的思考力】を刺激し伸ばすことで、大阪大学医学部に合格するために必要な【解像度】【概念化力】【言語能力】などの重要性にFさん自身が気付き、自ら意識的に伸ばすことができるようになったと言えます。

伸び悩みの問題を改善するために行ったこのようなプロセスは、一見すると遠回りであるように感じるかもしれません。
実際に、1日に解く問題量が少なくなったことなどから、Fさんのように不安を覚える方もいらっしゃいます。

ですが、アトリビュートは学力を伸ばすための土台であり、土台をしっかりと固めることによって、その上に積み重なる学力を飛躍的に伸ばしていくことができます

Fさんも、半年後の12月には苦手だった数学と物理で驚くほどに点数を伸ばすことができ、既に大阪大学医学部への合格がかなり現実的なものとなっていました。

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【大阪大学医学部・逆転合格記】Fさんの事例から分かる“アトリビュート”の強み

【大阪大学医学部・逆転合格記】Fさんの事例から分かる“アトリビュート”の強み

Fさんは共通テストで得点率91%と、非常に安心できる点数を取ってくれました。

現役時の共通テストの得点率は82%でしたので、この時点でFさんの大きな成長が分かり、講師も保護者さまも、そして何よりFさん自身が喜びと自信に満ち溢れていました。

直前の模試でもB判定が出ており、当日は落ち着いて試験に挑むのみという状況でした。
前日には講師から、「Fさんが取り組んできた受験勉強は、質・量ともに申し分がありません。自信を持ってチャレンジしてきてください!」と励ましのメッセージをお送りしました。

結果、Fさんは見事に合格を勝ち取ってくれました。

合格発表の日、Fさんは自ら電話で合格を報告してくれました。講師が合格に導いた生徒はFさんだけではありませんでしたが、ひと際熱の入った報告に、講師も思わず胸が熱くなりました。

Fさんのサポートは順調に進んでいたように見えて、実は2つの大きな危機を迎えたことがありました。
1つ目は「保護者さまの焦り」、そして2つ目が「Fさん自身の不安」です。

まず1つ目の「保護者さまの焦り」については、目的思考力を意識し、問題量をこなすことではなく質を重視した勉強に取り組むことに対して、保護者さまが大きな焦りを感じられたことです。

8月頃には、なかなか点数が伸びないことも相まって保護者さまの焦りがピークに達し、私たちに対しても「もっと問題を解かせなくて良いのでしょうか?」と何度かお尋ねになりました。

ご質問に対し、私たちは改めて面談の場を設け、

「問題をたくさん解くことで、反射的に解く癖がかえって強くなってしまう可能性があります。

今のFさんには、問題をじっくりと分析し、自分で解く力(=解像度、概念化力、言語能力)を身に付けることが何よりも重要ですので、焦るお気持ちは十分に理解できますが、Fさんの今後の成長を信じて見守っていただきたいです」

と丁寧に説明しました。

私たちの考えをご理解いただくことができ、それ以降は保護者さまも焦る気持ちを抑え、Fさんの頑張りを見守っていただくことができました。

2つ目の危機は「Fさん自身の不安」です。

MEDICAL DIGの授業が始まって間もない6月末のある日、Fさんは講師に「もう私にはできる気がしません。本当に賢い人は“目的を考える”ができるのかもしれないけれど、私は現役時代からずっと勉強してきてこのレベルだし、素質が無いのだと思います」と仰いました。

「このままではいけない」と感じた講師は、急遽授業を中止し、保護者さまに了解を得た上でその時間をパーソナルコンサルティングに切り替えることにしました。
Fさんの発言には不安や自信の無さが強く表れており、全てのアトリビュートの土台である「自己肯定感」や「自己効力感」が揺らいでいる状態にあると考えたからです。

自分は価値のある存在だと思える「自己肯定感」や、自分はきっと成長できると信じる「自己効力感」が揺らいでいると、いくら質の高い指導や勉強法を行っても成果が現れにくくなります

また、「自己肯定感」と「自己効力感」をしっかりと持てていない状態で受験に挑むと、無事に大学に合格できたとしても自分の可能性や価値を心から信じることができていないため、人生のどこかのタイミングで「自分が頑張っている意味」を見失い、燃え尽き症候群のような状態に陥ってしまうケースも多いです。

そのため、まずはFさんの「自己肯定感」と「自己効力感」を回復させるために、Fさんの今の気持ちを改めて丁寧に聴き取ることにしました。
「今のFさんのありのままの気持ちを教えてください。後ろ向きなことでも、イライラや不安でも、何でも大丈夫ですよ」と伝えると、彼女は戸惑いながらも少しずつ胸の内を明かしてくれました。

「現役時代も今も、私ほど勉強している人は周りにいません。なのに、私より勉強量の少ない人がどんどん点数を伸ばして現役合格したり、同じ浪人生でもA判定を既に出したりしている人がいるのがすごく怖いです。

特に、現役時代に夏まで部活を続けていたクラスメイトが、簡単に私の点数を抜かして大阪大学医学部に現役合格したことがすごくショックで…。

本当に賢い人というのはそのクラスメイトみたいな人のことを言うんだと思うし、私はそうじゃないんだなって、この前のE判定を見てすごく気持ちが落ち込んでいるんです」

Fさんの言葉からは、「自分はもう無理」という諦めの気持ちが感じられました。
ですが、Fさんにはまだまだ伸びしろがあり、勉強法さえ改善すれば十分に合格を目指すことができます。

一方で、Fさんは「夏まで部活をしていたクラスメイトが現役合格した」という出来事に大きなショックを受けており、「あの子に比べて自分はダメだ」という考えで頭が一杯になってしまっているように見えました。

そこで講師は、Fさんが自分自身の状況を感情的にならずフラットな目で見直せるように、「1年前の模試の結果」や「能力バランスのグラフ」などを改めてもう一度、一緒に確認していくことにしました。

まず、「1年前の模試の結果」は、高3の6月時点の模試ということになります。この時は受験勉強を始めたばかりのタイミングであり、標準問題や典型問題でも解けない問題が多くありました。

ですが、今のFさんは典型問題であれば必ず最後まで解ききることができており、1年前に比べて点数も確実に上がっています。
これはFさんが【正確性】や【やり抜く力】というアトリビュートに強みを持っており、コツコツと勉強を続けることで点数を上げられた証と言えます。

講師は続けて「能力バランスのグラフ」を示しながら、Fさんには「コツコツ頑張る力」という大きな強みがあることを伝えました。一方で、初回の面談で伝えたとおり、目的からやるべきことを逆算し、必要な内容に絞って計画的に勉強するのが苦手であり、これが原因で周りと差が出てしまっていることを説明しました。

逆に言えば、課題となっている【目的思考力】さえ伸ばすことができれば、Fさんが今直面している壁も必ず突破することができます。確かに【目的思考力】を身に付けることは一筋縄ではいかず、また、もともと【目的思考力】が高い人に比べればFさんが劣等感を感じてしまうのは仕方の無いことです。

ですが、「何のためにこの問題を解くのか?」という意識を持ち、目的から考える練習を続けていけば、必ず目的思考力は伸ばすことができます。

一連の説明を2時間ほど掛けて丁寧にFさんに伝えたところ、Fさんの気持ちも落ち着き、今の自分の状況を客観的に捉えることができるようになっていました。
特にFさんには【正確性】と【やり抜く力】という強みがあり、それらは今後も生かしていくことができるという点にFさんは安心してくれたようで、無くしかけていた自信を取り戻せた様子でした。

1回分の授業を丸ごとパーソナルコンサルティングに変更するという大胆な判断でしたが、結果として、その後のFさんの成長にとって無くてはならない時間であったと自負しています。

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【阪大医学部・逆転合格記】Fさんと保護者さまからのメッセージ

【阪大医学部・逆転合格記】FさんがMEDICAL DIGを始めてからの変化

ここまでFさんの実例を詳しくご紹介してきましたが、最後にFさんと保護者さまからのメッセージをご紹介したいと思います。

<Fさんからのメッセージ>
やってもやっても点数が伸びなくて希望が持てず、阪大医学部は諦めなければいけないかもしれないと思っていました。

ですが、体験授業の際にMEDICAL DIGの先生から、今自分ができている点とできていない点を明確に伝えてもらえたことで「この塾なら点数が伸びるに違いない」と、もう一度目標に向けて頑張ろうと思えました。

先生からは「何のためにその勉強をするのか、常に意識しよう」と繰り返し言われ、最初は“意識する”というのがどんなものかも分からないなりにやっていましたが、「この問題はなんでやるんだっけ?」と授業ごとに声を掛けてもらうことで徐々に目的意識を持って問題に取り組めるようになりました。

また、週1回のパーソナルコンサルティングでは、先生に自分の課題について相談したり、非認知能力などについて話し合ったりしました。その結果、自分の状況を客観視することができ、また「何を改善するために、何をすべきか」という目的意識を持つことができるようになりました。

目的が明確になり自分のやるべきことが見えてくると、勉強に対するやる気も湧いてきて、最後までモチベーションを高く保ったまま勉強を続けることができました。

点数が上がるまでに少し時間はかかりましたが、先生が励まし続けてくださったことで最後まで頑張り抜くことができました。担当のA先生には感謝の気持ちでいっぱいです。

<Fさんの保護者さまからのメッセージ>
いくら勉強しても点数が伸びないので、この子の限界はここまでなのかと諦めかけていました。
とにかくたくさん勉強する、ということしか保護者としてはアドバイスが思い浮かびませんでしたが、娘に足りない力を見極めて、そこに重点的にアプローチすることが大切と言っていただいたこと、そしてそれを具体的な指導で実践してくださったことに、こんなに質の良い授業をしてくれる先生がおられるのかと驚きすら覚えました。

また、保護者の焦りが本人に伝わってしまっていた時期がありましたが、私たち親に対しても丁寧にフォローをしてくださり、夏ごろからは私たちも「この子ならきっと大丈夫」と安心して応援することができました。親子とも受験をとおしてさらに成長し、良い関係を築けたと思います。本当にありがとうございました。

大阪大学医学部などの難関医学部を目指している方は、難易度の高い問題で急につまずいて伸び悩むケースが多くなっています。

ですが、「難易度の高い問題で急につまずく」といってもその原因は様々であり、複数の要因が重なっていることもあります。

MEDICAL DIGでは生徒さま1人1人が持っている個性や特性(=非認知能力)に着目しながらつまずきの原因を分析し、個々に応じたサポートを行うことによって、一般的な受験サポートでは解決しづらい伸び悩みの問題を解決してきました。

Fさんのように、たくさん勉強しているのになかなか点数が上がらずお悩みの方や、自分に合った医学部専門塾が見つからずお困りの方は、ぜひ一度医学部専門個別指導MEDICAL DIGまでお問い合わせください。


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【阪大医学部】このままで合格できるか心配な方へ|簡単合格率チェック

大阪大学医学部を目指す受験生や保護者さまの中には、「今の勉強方法を続けていて、合格できるのだろうか…?」と不安を感じている方もいらっしゃると思います。

このままのペースで勉強を続けていいのか、今の自分の勉強方法が合っているのか知りたい方は、ぜひ以下の「合格可能性チェックリスト|大阪大学医学部編」をお試しください。

<合格可能性チェックリスト|大阪大学医学部編>

  1. 1日の勉強時間が平均6時間未満である
  2. 1日にスマホを1時間以上触っている
  3. 学校の定期テストで80点未満の科目がある
  4. 睡眠不足などで学校の授業に集中できていない
  5. 自分より勉強時間の少ない人にテストの点で負けたことがある
  6. 「とにかく時間を掛けて勉強すれば良い」と考えている
  7. 問題を手当たり次第に解いていて、取捨選択していない
  8. 初見の問題を見ると何から手を付けて良いか分からず、手が止まってしまう
  9. 参考書や問題集選びに時間を掛け過ぎてしまう
  10. 前々回の模試と直近の模試の成績が変わらないか、下がっている
〔当てはまる項目数〕

0項目
順調に受験勉強が進められています!このままのペースで頑張りましょう。
1~2項目
良いペースですが、もう少し勉強の効率を上げることができそうです。
3~5項目以上

改善の余地がかなりあります。まずは1日のスケジュールから見直しましょう。
6項目以上

かなり合格の可能性は低いです。本当に京都大学医学部に進学したいのか、今一度じっくり考えましょう。

チェックリストで3項目以上に当てはまった人は、まだまだ勉強への取り組み方を改善する余地があります。

また、それぞれのチェック項目からは、「今の自分に不足している力」を見つけることができます。

例えば、チェック項目①~③に当てはまる人は、「やり抜く力」が不足していると考えられます。

「やり抜く力」とは、自分でルールを決め、そのルールに則って行動する能力のことです。

受験においては、「毎日○時間勉強する」のようにコツコツと努力を積み重ねることが非常に大切です。

やり抜く力が不足していると、ついついダラダラしてしまったり、「今日くらいサボってもいいや」と課題を後回しにしたりしてしまいます。

そのため、勉強の量が不足することが多く、思ったように学力が伸びていきません。

やり抜く力が不足していると感じる人は、勉強に対する姿勢を今一度見直し、自分を律しながら受験勉強に挑むようにしましょう。

他にも、チェック項目④〜⑨に当てはまる人は、「目的思考力」が不足していると考えられます。

例えば、「⑩参考書や問題集選びに時間を掛け過ぎてしまう」については、本来は良い参考書や問題集を選ぶことは目的ではなく、そこに載っている問題を解くことが目的であるにも関わらず、「参考書や問題集を選ぶ」という目的以外の行動に時間を費やしてしまっています。

「目的から考えて行動する力」は医学部受験において非常に大切です。

というのも、“合格するために今何をすべきか”を考え行動することが、効率よく学習を進めることにつながります。

やみくもに問題を解くのではなく、「なぜこの問題を解くのか」という目的意識を持つことで、漫然とただ問題量をこなすという勉強方法から一段ステップアップすることができます。

さらに、「目的思考力」は個々の問題を解く際にも重要です。

問題文を読んだときに、「この問題で問われていることは何か」「問題作成者の意図は何か」というように、その問題の“目的”が考えられるようになると、解法の糸口も見つけやすくなります。

「たくさん勉強しているのに、なかなか学力が上がらない」
「毎日勉強を頑張りたいのに、ついついサボってしまう」

といった方は、「やり抜く力」や「目的思考力」といった“非認知能力”に課題があるのかもしれません。

非認知能力とは、学力や知能指数のようにテストで測ることのできない能力のことで、学力の向上にも大きな影響を与えるものとして、近年注目されています。(参考:平成30年度埼玉県学力・学習状況調査データ活用事業における分析結果概要(統計分析) (saitama.lg.jp)

MEDICAL DIGでは、学習指導に先立って、まずは無料相談で現在のお悩みや課題を詳しくお伺いし、その際に併せて「非認知能力診断(30分程度)」を実施します(非認知能力診断も無料で実施させていただきます)。

そして、生徒さまの非認知能力の強みと課題を分析し、より詳細なデータを元に進路指導や授業内容の検討、カリキュラム作成などを行ってまいります。

色々な塾や予備校を試したのに学力が伸びなかった方や、たくさん勉強しているのにテストの点数が上がらないといった「伸び悩み」の問題を抱えている方は、ぜひ一度非認知能力に特化したMEDICAL DIGのサービスをお試しください。


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また、MEDICAL DIGの授業や面談は全てオンラインで承っています。
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全国各地からご利用いただけるほか、現在通っている塾や予備校と併用したい方、お近くに医学部専門塾が無くお困りの方など様々なニーズにお応えすることができますので、お気軽にご相談ください。

志望校への合格を目指して、一緒に頑張りましょう!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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